うーむ。 『とらドラ!』を分析するのは、なかなか難しい。 まあ私自身にこれを分析しきるだけの道具と経験が備わっていない、というのはある。ぶっちゃけてしまうとラブコメはさほど読んでる分野ではないし、実生活上の恋愛体験もかなり貧弱なものだ。そっち方面から切り込むのはまあ不可能だろう。 な、わけで……。 とりあえず『とらドラ!』を「ライトノベル」と見立て、「ライトノベルにおけるキャラクターの創造」という視点からメスを入れていくことにする。 「漫画みたいなキャラ」を使って、「漫画みたいなドタバタ劇を演じる」のがラノベのラブコメなわけで、そういう意味では『とらドラ!』は典型例と言える代物なのだが……しかし良く見ると、主要キャラに関しては、大抵のラノベでは踏み込みきれない部分に踏み込んでいる。そして作者独特の、おそらくは意識的であろうキャラ付けがされている。その辺について、ちょっとキャラごとにメスを入