明らかにカナリア色の服が多かったスタジアム。しかし2−2と日本がブラジルをあと一歩のところまで追い込んだ時、ケルンのスタジアムは「ニッポン!」のコールで1つになった。スペクタクルな試合に地元のサッカーファンも満足したはずだ。ベルギーから来た記者も、 「ああ、とっても楽しめた試合だ。もうあと4、5分あれば、日本は世界を驚かす結果を出せたかもな。あ、でもジーコは加地のはゴールだと言っているけれど、あれはオフサイドな(笑)」 と試合内容を喜んでいた。戦術ガチガチのサッカーが欧州の主流。日本のサッカーはとても新鮮に映っただろう。試合後のジーコ監督も、これまで見せていたみけんのしわはすっかり消え、母国ブラジルに対し立派な試合をしたことへの満足感、それともプレッシャーからの開放感からか、晴れ晴れとした表情だった。 日本は引いて守っているけれども守備的ではなく、自陣からパスを何本もつなげながら、チャ