フランソワ・ペリエ『イピゲネイアの犠牲』1633年頃 隠れ家に集まった「お気に入り」たち 王妃マリー・アントワネットは、夫王ルイ16世から、宮殿「プチ・トリアノン」を贈られました。 これは、ヴェルサイユ宮殿の儀礼から逃れたい王妃にとって、この上ないプレゼント。 彼女はこの小さな宮殿を「自分の城」にしてしまい、王でさえここでは「お客」の扱いでした。 彼女がついに王妃になって、欲したのは、「自由」。 啓蒙主義が目指した自由を、人民より先に王妃が手にしたわけです。 この自分の城で、王妃は限られた親しい「お仲間」たちを呼んで、自由な暮らしを始めたのです。 彼女のエスコート役は、夫王の末弟、アルトワ伯。 のちのシャルル10世ですが、稀代の遊び人で、義姉に色々と悪い遊びを教えました。 また、お忍びで出かけるときにはボディガード役でもありました。 男友達との際どい関係 王妃には何人かの男友達がいて、「お