今季のヤクルトほど投打のバランスが極端に偏っているチームも、近年では珍しい。 チーム打率は、セ・リーグ2位の阪神の2割6分7厘に大差をつける2割8分3厘で1位。一方で防御率は、セ・リーグ5位のDeNAの4.27を大きく下回る4.90で6位(今季の成績はすべて7月21日現在)。そんなヤクルトの現在地は、最下位である。 要するに、好調の打線を補えないほど、投手力が著しく低迷しているというわけだ。 この悪循環を打破するべく、後半戦に入って早々にチームが動いた。 ソフトバンクから新垣渚と山中浩史の両投手をトレードで獲得したのだ。 ここ数年結果を残していない右腕と、実戦経験が少ない2年目ではある。しかし、ヤクルトで言えば、2008年に日本ハムから移籍して以降、中継ぎの柱として大車輪の働きをした押本健彦のように、環境が変われば大化けする見込みだってあり得る。 だからこそ、小川淳司監督は「起爆剤になりう