国際的な基準金利である「LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)」の不正操作が発覚した。同じ手法で決められる「TIBOR(東京銀行間取引金利)」も信頼性が揺らいでいる。自己申告に基づく算出方法を悪用した銀行の儲け主義に不信が募る。 LIBOR(ライボー:ロンドン銀行間取引金利)の算出の基になる金利を申告する際に、実勢とは異なる水準を提示するという不正操作が発覚したのは英大手銀行のバークレイズだ。6月27日、金融監督機関の英金融サービス機構(FSA)などが約360億円もの課徴金を科したと発表。マーカス・エイジアス会長とボブ・ダイヤモンドCEO(最高経営責任者)が辞任表明に追い込まれた。 他行は結託していたのか LIBORは「取引金利」というが、実際に取引された金利ではない。日米欧などの大手銀行が取引可能と想定する金利水準をそれぞれ示し、上位・下位の4行分ずつを除いて平均した値だ。 この基準金利に