風邪で寝込んでいる間に夏目友人帳を見た。見始めたら止まらなくなってしまった。これは面白かったと言っていいのだろう。 ところで、どうしても気になる点が一つ。 夏目の周りの人たち、同級生や藤原夫妻など、彼らの気の長すぎるほどの優しさに対する違和感はどう対処すればいいの? 夏目友人帳は、自分一人だけに妖怪が見えるということが原因で長い間他人とうまくやってくことができなかった主人公の夏目タカシが、 藤原夫妻という養父母やよき友人たちのもとで、周囲に自分を受け入れてもらう、その難しさや怖さを徐々に克服していくことに焦点を当てた成長物語としての側面を持っている。 もちろん魅力はそれだけではないのだろうけど、 彼の成長、あるいは彼がなかなか成長をしないことに対するじれったさが、 見るものを惹きつけ、続きを見たくなる一つのドライビングフォースとなっていることは間違いない。 ところが、こういう見方をした時に