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ブックマーク / blog.tatsuru.com (4)

  • 人間が人間であるための神について - 内田樹の研究室

    前に「辺境ラジオ」で名越康文先生と西靖さんとおしゃべりしたときに、「うめきた大仏」の話が出た。 これは海野つなみさん(このペンネーム、今はちょっと口に出しにくいですね)というマンガ家さんが投稿してくれたものである。 大阪駅の北ヤード開発はずいぶん前から衆知を集めて議論されていたのだが、いまだに話がまとまらないようである。 昨日もある雑誌から「北ヤードの再開発について」、三菱地所の役員ふたりと鼎談して欲しいというご提案を頂いた。 もちろん私が「うめきた大仏」構想の推進者であるということなどご存じないままに出た案であろうから、「私の話を聞いたら、不動産会社の役員さんたちは激怒されることでしょう」とお断りした。 「激怒」くらいで済めばいいが、そのせいで「誰だ、ウチダなんて野郎を連れてきたのは!」と上司に叱責されて起案した担当編集者が進退伺いとか減俸処分とかいうことになっては気の毒である。 でも、

    sumogri40sec
    sumogri40sec 2011/04/11
    石原都知事も天罰などと言わずに、こういう表現ができればあれほど叩かれずに済んだろうに。基本言おうとしたことは同じな気がする。
  • 『七人の侍』の組織論 - 内田樹の研究室

    どういうタイプの共同体が歴史の風雪に耐えて生き延びることができるか。 これはなかなか興味深い問いである。 前に、住宅についてのシンポジウムの席で、「コレクティブ・ハウス」を実践している人から質問があった。 その人は20世帯くらいで住まいをシェアしている。子どものいる若い夫婦同士はお互いに育児を支援し合って、とても助かるのだが、高齢者の夫婦などはいずれこちらが介護せねばならず、若い人たちは「他人に介護してもらうためにコレクティブハウスに参加したのではないか・・・」という猜疑のまなざしで老人たちを見つめている、という話をうかがった。 どうすればこの共同体を継続できるのでしょうというお訊ねだったので、「残念ながら、そういう共同体は継続できません」とお答えした。 あらゆる共同体では「オーバーアチーブする人」と「アンダーアチーブする人」がいる。 必ずいる。 全員が標準的なアチーブメントをする集団など

  • メディアの病 - 内田樹の研究室

    怒るまいと思っても、つい。 今朝の毎日新聞の論説委員がコラムでが大学院教育の問題点について指摘していた。 90年代からの大学院重点化政策についての批判である。 「『世界的水準の教育研究の推進』をうたい文句に大学院定員が拡大されたが、大量に誕生した博士たちを受け入れるポストは用意されなかった。路頭に迷いアルバイトでいつなぐフリーター博士なる言葉まで生まれた。」 この現実認識はその通りである。 国策として導入された大学院重点化である。そのアウトカムについても国は責任をとるべきだろう。 責任というと言葉が強すぎるなら、せめて、「定員増には、受け皿になる職がないという『リスク』も帯同しております」ということを大学院進学志望者たちに事前にアナウンスしておくくらいの「良心」はあってもよかったのではないかと思う。 それはよい。 問題はその次の段落である。 意味不明なのである。 「何年か前、さる大学に新

    sumogri40sec
    sumogri40sec 2010/10/26
    これは内容としては、「メディアの病」というより「企業の病」。そう読み替えると非常に納得。企業側が新卒学生を歓迎ムードを出しながらも、いかに教育・学生を軽視しているかの好例。
  • 成功について - 内田樹の研究室

    イギリスにいる研究者から「成功について」というテーマで質疑応答のやりとりをした。 なんと、各界の「成功者」たちにインタビューするという研究だったのである。私は「成功者」にカテゴライズされているらしい(知らなかった)。 奇妙な気分がしたけれど、そういう幻想的な評価はどのようにして定着するのかという消息には興味があったので、ご協力したのである。そのやりとりが日語でネット上でも公開されることになった。 前に一部をブログで公開したけれど、今回は全文を転載。 長いですので、お時間のあるかただけどうぞ。 問い1)何故、そしてどのように現在の教授職にたどり着いたのか いくつかの職業選択の分岐点で、そのつどの気分で道を選んでいるうちに、20 代の終わりに研究者・教育者への道を選択することになりました。やってみたら、けっこう、性に合っていたので、気が付いたら 30 年以上もこの仕事をしていました。その教授

    sumogri40sec
    sumogri40sec 2010/09/14
    安易な成功感と安易な自由感が実は非常に近い性質を持ったものであり、いずれも他者の排除を元に成り立っている点に気づかされた。
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