僕にはオトモダチがいた。 正しくは、僕を「親友」と呼んでくれる人たちがいた。 彼らは決まって僕と正反対の人間だった。 いかにも人間が好きで、誰かと共にいなければ死んでしまうような、しかし僕のような人間を構うことについての必要性をこれっぽっちも感じさせず、クラスの中心を小指一つで独占することができて周りを人で溢れ返すような、そのコミュニティを失ってさえも新たな彼らの居場所を容易く作り出してしまうような、確かにエゴ丸出しな、そんな僕の嫌いな人間たちだった。正に僕の憧れをいっぺんに詰め込んだような、そんな人たち。 彼らは代わる代わる僕の元へとやってきた。 僕は理解していた。彼らの周りには他の”僕”がいないのだ。黙って彼らを受け入れ、微笑み、最大限に興味を示し、共感し、そしていかにも嘘がない善良な人間である僕。 僕はただ人形でいればよかった。 ただ僕が人形だったならよかった。 <辛せ 染まりたい>
私は焼きそばをを食べることにした。「電子レンジ可という記載はないが、この容器は溶けてしまわないだろうか」という私にとっては些細なことに過ぎない、しかし実体験から湧き出てきてしまった疑問とともに焦げ付きの酷い電子レンジに任せた。その間に、私は冷蔵庫から小袋入りのガリを取り出す。 思わず舌打ちをしてしまうほどに(勘違いしないでいただきたいが私は元来いい人である)、電子レンジにけたたましく呼ばれる。容器が異様に熱い反面、肝心の中身である焼きそばはあまり温められていないことを察しながらも私はひとつの疑問に出会った。 紅生姜とガリの違いとは――。 私はGoogle先生に絶大なる信頼を置いている。しかし、私はYahoo!大先生の門弟である。 Yahoo!大先生はGoogle先生の技術をお借りしていると聞く。けれども、それは私にとってやはり些細なことに過ぎないのだ。世間上の立場と私の仰ぐ心は全く関わり合
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く