ブックマーク / lambamirstan.hatenablog.com (61)

  • 危機感と面子と (2) - 和尚さんの水飴

    ご褒美としての留学 かつて私の勤め先では、若手・中堅社員を海外の大学に留学させてMBAの取得や専門分野の修士・博士課程を履修させるプログラムがありました。もっとも“枠”が決まっているため、手を挙げれば誰でも留学出来るわけではありません。プログラムの応募にはTOEFLの成績や小論文などの予備選考はありましたが、それよりも上司の推薦状が物を言いました。結局は、潜在的な学力よりも上からの覚えの良し悪し次第だったので、選考から漏れた者としては不満が募ります。 社費で留学できることは、若くて向上心のある社員にとっては魅力的だったのでしょうが、上の人間の中には、それを“エサ”と考える者が少なからず存在しました。留学をエサに同じ部内の若手社員を競わせたり、気に入らない部下には推薦状を書かなかったりと、社員育成の来の趣旨とは違う利用のされ方も散見されました。 留学を終えた社員は、職場復帰後の配属でも優遇

    危機感と面子と (2) - 和尚さんの水飴
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    suoaei 2021/11/06
  • 危機感と面子と (1) - 和尚さんの水飴

    やりがいを求めて 私が海外駐在していた頃、出向していた現地企業に後から派遣された中堅社員 – Tさん – がいました。Tさんは技術者だったので、私と仕事上で関わることはほとんどありませんでしたが、月に1度程度、週末には家族同士で事をして近況を報告し合う仲でした。 Tさんの出向期間は予め4年と決められていて、その期間はあっという間に過ぎて行きました。そして、帰国の準備を始める頃に、彼から転職相談を持ち掛けられました。相談とは言っても、Tさんの気持ちは決まっていて、私の“最後の一押し”が欲しかったのだと思います。 Tさんは、自分の能力と経歴が通用するのか、“試しに”出向先とは別の現地企業にコンタクトしたところ、トントン拍子に話が進み、採用のオファーをもらい、あとは人が返事をする段階まで来ていました。 ご家族は奥様と小学1年の女の子。奥様は現地での生活にも慣れ、このままこの地で暮らして行く

    危機感と面子と (1) - 和尚さんの水飴
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    suoaei 2021/11/04
  • 仕事上の関係 - 和尚さんの水飴

    部下からの一言 数年前、部内の歓送迎会で、当時の部下から、私のことを冷たい人間だと言われたことがあります。酒の席でのことで、彼女の表情からも悪気が無いことは分かりました。 一次会が終わり帰途につこうとしていた私に、滅多に二次会には付き合わないことを、「冷たい」、「見えない壁がある」と彼女は言いました。私はそれを軽い冗談と受け流しましたが、帰りの電車の中でその言葉が耳について離れませんでした。 部下全員がどう考えているかはともかく、また、冗談だとしても、心にも思っていないことが不意に口から出ることも無いでしょうから、彼女の言葉は日頃感じていたことなのだと理解しました。私が相手にそう思わせるつもりは無くても、観察力に長けた人間から見れば、私は相手を近づけないような雰囲気を醸し出していたのでしょう。 人間関係に対する考え方の変化 年齢と経験を重ねるに伴い、人との付き合い方は変わるのだと思います。

    仕事上の関係 - 和尚さんの水飴
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    suoaei 2021/11/02
  • 人並みの生活 - 和尚さんの水飴

    当ては外れるもの 私が大学生の頃にはバブルの終わりが近づいていましたが、それでも、アルバイト先の上司や先輩の羽振りの良さを目の当たりにした私は、就職するとこんなに良い生活を送れるのかと、大きな期待を抱いていました。 ちょうどその時分、父親の事業は傾き始めていました。私は、贅沢な生活では無くても、浮き沈みの無い安定した暮らしを送れれば良いと考えていました。就職先は給料の多寡では無く、安定した企業か否かを基準に決めました。 就職して、先輩や上司との会話で窺える暮らしぶりから、この会社に勤めていればこの程度の生活が出来るのだと思うようになりました。結婚して子供を2~3人持ち、郊外に家を構えて、退職までローンを払い続ける - 私の頭に刷り込まれた“人並みの生活”でした。 最初の上司は、長距離通勤と退職金でようやく完済出来る住宅ローンが飲み会の自虐ネタでした。しかし、その表情には悲壮なものは無く、む

    人並みの生活 - 和尚さんの水飴
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    suoaei 2021/09/29
  • 象と鼠 (2) - 和尚さんの水飴

    常識の押し付け 取り巻く環境の変化を目にして、私の勤め先でも、「会社を変えて行かなければ生き残れない」と言うくらいの危機感はあったのでしょう。人事部はそれまで頑なに拒んできた中途採用に踏み切りました。また、働き方改革を推し進めようと、“多様化プロジェクト”を立ち上げました。しかしながら、両方ともうまく行ったとは言えません。 lambamirstan.hatenablog.com lambamirstan.hatenablog.com 会社が古い革袋を大事に守ろうとしている間は、新鮮なワインを注ぎ込んでも無駄にしてしまうだけなのです。 私は他社出向の経験があります。8年も別の会社で働くと、気分的には転職して元の会社に出戻ったのと同じようなものです。海外駐在から社に復帰した際、知らず知らずのうちに外の常識が染みついていた私は、社の仕事の進め方に拭い切れない違和感を覚えていました。 無駄な長

    象と鼠 (2) - 和尚さんの水飴
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    suoaei 2021/09/11
  • 象と鼠 (1) - 和尚さんの水飴

    帰属意識 転職が普通のことになる一方で中途採用者が増えてくると、それまで守り続けてきた – あるいは、守られ続けてきた – 社風を維持することが難しくなってきます。 過去の記事でも度々触れましたが、私の勤め先は、“超”がつくほどの保守的な会社でした。十数年前までは、中途採用も行なっておらず、周りを見渡せば、生え抜きの社員ばかりでした。 私が就職した30年前でも、すでに「愛社精神」など死語になりつつありましたが、それでもまだ終身雇用や年功制度が維持されていた組織の中では、勤務年数を重ねるに伴い、帰属意識は強くなります。 「帰属意識は強くなる」と書きましたが、そうなるように仕組まれていたと言った方が良いかもしれません。世渡りの術を心得ている者は、自分の会社が減点主義や情実人事で人が動いていることを察することが出来ます。仕事で罰点をらわず、出世しそうな先輩や上司について行くことさえ出来れば、自

    象と鼠 (1) - 和尚さんの水飴
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    suoaei 2021/09/09
  • 没頭できるものを探す - 和尚さんの水飴

    趣味に生きる 結婚前からは着付け教室に通い資格取得を目指していました。私の海外駐在や子育て等で上位の資格取得は思いどおりには進みませんでしたが、帰国後は呉服店で働き始め、七五三や成人式の時期にはフォトスタジオなどで着付けのアルバイトをしながら資格取得の勉強を再開させていました。 現在、は休職中ですが、治療が終わっても復職できるか分かりません。立ち仕事が多いことと、手術後にかすかに左手に痺れが残っており、以前のように着付けの仕事が出来るか自信が無いと言います。着付けの練習用のトルソー(胴体だけのマネキン)は、見るのがつらいからと目につかないところに片づけてしまいました。 闘病生活と自粛生活。それに加えて趣味兼特技を失ったでしたが、手術のしばらく後からペン習字と漢字検定の勉強を始めました。の習字と漢検の勉強がいつまで続くか分かりませんが、没頭できるものを見つけられたことは何よりです。

    没頭できるものを探す - 和尚さんの水飴
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    suoaei 2021/09/07
  • 使える時間 - 和尚さんの水飴

    身近だった死 古典落語の演目で「死神」と言う噺があります。初めて「死神」を聞いた小学生の私は、人の命をロウソクに準えたその物語に、幼いながらも恐怖を感じました。もっとも、人生の意味も分かっていない子供のことですから、漠然と自分と言う存在がこの世から無くなってしまうことを怖がっていただけでした。 最近は、葬儀は近親者で行うことが多くなったようで、会社関係でお通夜や告別式に参列することはほとんど無くなりました。ひと昔前までは年に数回は喪服を着る時があり、ご遺族を前にお焼香を上げていると、嫌でも人の死を考えることになります。以前は、そのように死がとても身近なものでした。 やり残しの後悔と不安 昨年、私の従姉が亡くなりました。従姉は70代手前だったので、私よりも一回り以上も歳上でしたが、今の時代にしてみれば若死なのでしょう。ただ、私の目からは、彼女があの歳で他界したこと自体よりも、自分の娘と和解で

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    suoaei 2021/09/04
  • 仕事の出来ない人 (3) - 和尚さんの水飴

    会社に期待しない生き方 最初の期末面談では、私はTさんとの距離を縮めることは出来ませんでした。あちらが何を考えているのかを知りたくても答えをはぐらかされてしまい、Tさんの音を掴めずにいました。 それでも、仕事の合間の雑談や、仕事終わりの気晴らしの誘いに応じでくれるようになり、少しずつTさんと話が出来るようになってきました。 Tさんは、例の社長への直訴事件以前から、物怖じしない態度を上司に疎まれていたと言います。結局、あの一件はTさんを使う側に、仕事を干す理由を与えたことになったのでしょう。その後、何度か異動を経て、Tさんは幹部社員登用試験を受けられる年齢になりますが、上司になった誰もが、Tさんを幹部社員に推薦しませんでした。 登用試験は人の意思と上司の推薦が必要です。人がどんなに幹部社員になりたいと思っていても、上司が時期尚早と判断すれば、受験資格は得られません。私の想像ですが、歴代

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    suoaei 2021/09/02
  • 仕事の出来ない人 (2) - 和尚さんの水飴

    見切りをつけた人 (2) 多くの会社で、新卒を採用する際には筆記試験や数回に亘る面接を実施しますが、それを勝ち抜いてきた新入社員は、そこそこ“つぶ”が揃っているはずなのです。 それでも、ときたま“使い物にならない新人”が出てきてしまうのは、ほとんどの場合、指導する側にこそ、潜在能力のある人材を使えなくしてしまった責任があるのではないかと考えます。 入社して間もない新入社員に実務能力を期待するのは酷な話です。何事も知らなくて当たり前。人に意欲があり、適切な指導者がいて、知らないことを気軽に尋ねられる職場であれば、新入社員の成長は期待を裏切るようなものにはならないはずです。 さて、私よりも先輩でありながら私の部下となったTさん。入社当初に先輩社員から「関わるな」と言われていたTさんとどのような関係になるのだろうかと、私は不安と期待が入り混じった気持ちを抱いていました。 Tさんの元上司数名と話

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    suoaei 2021/08/31
  • 仕事の出来ない人 (1) - 和尚さんの水飴

    壊れた人 とても優秀で周囲からの評判も高かった社員が、何かをきっかけに中心的な役割から外され、以後成り下がったまま会社人生を終えてしまうことがあります。 向いていない仕事を無理やり任されたり、火中の栗を拾わされたりと、人にとっては災難としか言いようのないことに巻き込まれてしまった社員もいました。また、たまたま仕えた上司や同僚と反りが合わずに精神のバランスを失ってしまう者もいました。 減点主義の会社にあっては、たった一回の罰点が命取りとなってしまうことがあります。もっとも、罰点をひどく気にするのは上昇志向の強い社員にとっての話です。肩書や役職に拘りの無い者にとっては、上司からの理不尽な叱責や職場での冷遇など、痛くもかゆくもありません。 ともあれ、仕事そのものでは無く自分のポジションを一番気にする人間にとっては、出世街道からのコースアウトは、最大の目的を喪失したに等しく、まるで人生そのものが

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    suoaei 2021/08/29
  • やりがいのため、お金のため (2) - 和尚さんの水飴

    とん挫したシルバーシンクタンク 来月から一緒に仕事をすることになったMさん。私が余計な先入観を抱いていたことを詫びた際にMさんが“仕方の無いこと”と言ったのは、所在の無い再雇用嘱託が多い現状を誰もが知っているからでした。 若手・中堅社員の自己都合退職が増える一方で定年後に嘱託で残る社員が増えていることから、社員の年齢構成はとても歪なものに変わってしまいました。 人手不足を訴える部署が多くある中で、何故、再雇用嘱託者が戦力になっていないのかとの疑問があります。私が人事委員会のメンバーだったのは3年ほど前の話ですが、当時と今とで、それほど状況は変わっていないでしょう。 それよりも少し前に、シルバー人材で構成されたシンクタンク創設の“噂”があり、一時その話で社内が盛り上がりました。しかし、ふたを開けてみれば、一般職の女性社員の総合職への一斉転換を機に、その穴埋めをシルバー人材で行う構想であること

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    suoaei 2021/08/25
  • やりがいのため、お金のため (1) - 和尚さんの水飴

    シルバー人材の使いづらさ 私とペアを組んでいた若手社員が会社を去り、部内で法務・契約関連の仕事を引継ぎする相手がいなくなってしまいました。私がこの部署にいる間は仕事が滞ることは無く、いよいよとなれば、全てコーポレート部門に丸投げすることも可能なので、先のことは部の判断に任せることにしていました。 ところが先日、部長から、法務要員を補充すると言う話がありました。ついこの間までは、次の定期異動 – 約一年後 – まで何とか我慢してほしいとのことだったので、どういうことか尋ねると、他の部署から嘱託社員を受け入れることになったと言います。それは、補充では無く体の良い押し付けなのですが、決まった話に今さら抵抗しても仕方ありません。 社内では、定年後の再雇用嘱託社員の存在は悩みの種になっています。現状、人が希望し、現職時代に余程のことが無ければ、定年退職後、65歳まで嘱託で働き続けることが出来ますが

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    suoaei 2021/08/23
  • 安易な逃げ道の後始末 - 和尚さんの水飴

    自分に吐く嘘 以前の記事で、人を傷つけないための“事実を告げない”嘘について触れたことがあります。 lambamirstan.hatenablog.com 「嘘」と言うと、大概、事実と異なることを言ったり思ってもいないことを口に出したりすることですが、知っているのに知らないふりをするのも、また嘘のひとつです。 嘘は発覚さえしなければ、当の人以外にとって、それは嘘にはなりません。しかし、嘘はいつか綻び始め、取り繕うとして嘘に嘘を重ねることになります。小さな嘘の綻びを繕うことを繰り返していると、後戻り出来ないほどの大きな嘘になってしまいます。 自分の気持ちに対する嘘は最も質の悪い嘘です。相手に対する気遣いからだとしても、自分の音を隠し続ければそれだけ自分の望んでいない状態が続きます。自分の音に立ち返ろうとすれば、これまでの親しい関係を壊してしまうかもしれない。それを恐れて嘘を繰り返してし

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    suoaei 2021/08/20
  • 追い風と向かい風 - 和尚さんの水飴

    道具としての人間関係 他者との間での諍い事をそのままにしておくと、その人との関係はおそらくそこで途切れてしまうことでしょう。プライベートな関係であれば、“嫌な相手とは付き合わない” で済ますのも、自分のプライドをかけて - そのプライドにどれほどの価値があるかは人それぞれですが – 徹底的にやり合うのも自由です。 他方、職場では、いちいち周囲と軋轢を起こしていては仕事にならないので、第一に人間関係でのトラブルが起こらないよう努めることになります。中には相手の立場や気持ちなどに全く頓着しないと言う人間もいますが、かつてほどその数は多くなく、今はほとんどが“お行儀の良い社員”となっています。 それでも社内の同僚などと険悪な事態になった場合にはどうすべきなのでしょうか。 私なら、お互いの意見の相違は認めつつ、必要最小限のコミュニケーションを取れるように相手との関係改善に努めます。仕事に支障を来た

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    suoaei 2021/08/18
  • 感情センサー - 和尚さんの水飴

    安易なストレス解消 先日の記事で、年齢を重ねるにつれて涙腺が緩くなったと言う話を書きました。 私としては、何かを見聞きして感動するのは自然で、自分の周囲との関わりの中で感じたことをそのまま表現したり、喜怒哀楽を素直に表したりするのは、自分の精神衛生だけを考えれば健全なことだと思います。 ところが、私たちは、一歩家を出ると正反対のことを要求されます。特に負の感情を如何にコントロールするかは、組織の中で仕事をする際には、以前にも増して重要な能力と考えられています。 私が若手社員だった頃は、管理職の中にもエキセントリックな社員がいました。私も、さすがに殴られるようなことはありませんでしたが、何が逆鱗に触れたのか分からないまま、上の人間に怒鳴られたことがありました。その日の機嫌の良し悪しで言うことが違ったり、仕事が増えたりするのも珍しいことではありませんでした。 たとえ自分に被害が及ばないにしても

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    suoaei 2021/08/16
  • 涙腺の緩くなった話 - 和尚さんの水飴

    追想のBGM 若い頃に夢中になった音楽や文学はいくつになっても愛おしいものです。 音楽を聴くと言えば、私が10代の頃はまだレコードの時代でした。レコードを買い漁ったのは、中学から高校にかけてだったのですが、その時の流行りの曲よりもむしろ70年代の洋楽アーティストが一番多かったのは、勉強を言い訳に聞き入っていた深夜ラジオの影響でした。記憶の中の学生時代の情景と楽曲の時代がマッチしませんが、自分にとって想い出のヒットコレクションは70年代の曲で埋め尽くされています。 今でも当時好きだった曲を耳にすると、胸の奥が熱くなるような懐かしさが去来しますが、その感覚は、20代や30代に好んだ曲を聞いても味わえるものではありません。 思うに、10代半ばの、大人に脱皮するために煩悶していた時期に刷り込まれたものだからこそ、それらの曲たちは別格となり得たのでしょう。お気に入りの曲は、当時の無駄に感傷的な自分を

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    suoaei 2021/08/11
  • 不幸のみちづれ - 和尚さんの水飴

    つらい経験と不幸せ 先日起こった電車内での殺人未遂事件。重傷を負った被害者について、報道によれば、容疑者はその服装が「勝ち組」っぽいものだったことを理由に挙げているようです。自分よりうまく行っていそうな誰かを傷つけても自分が変われるわけでは無く、結局は八つ当たりでしかありません。 過去にも、自暴自棄になった者が無差別殺傷を起こした事件がありました。自分を不幸だと思うのは自由ですが、関係無い他者を自己憐憫のみちづれにすると言う発想は理解出来ません。 思い描いたとおりの人生を送っている人はどれくらいいるのでしょうか。私は、能天気な目標を立ててはそのとおりにならず、挫折したり失望したりしながらも、そのたびに気を取り直して生きてきました。 「蒔かぬ種は生えぬ」。うまく行かなかったからと、そこで立ち止まってしまっては全て終わり。動き続けなければ、棚の上のぼたも落ちて来てはくれない – と私は思いま

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    suoaei 2021/08/09
  • 食事に感謝 - 和尚さんの水飴

    野菜がたくさん 毎年、この時期は家族そろって夏バテ気味で、事もあっさりしたものが中心になります。 昨年の今頃、の闘病生活が始まるまでは、体力維持のための朝夕の散歩を欠かさなかったのですが、夫婦そろって張り切り過ぎたせいか、かえって疲れを溜めることになってしまいました。 今年は無理せず、気が向いたら夕方に少し散歩をする程度に留めています。とは言え、やはり夏バテ気味になるのは仕方の無いことなのでしょう。ここ数日の事は、昼は麺類、夜も胃もたれしないメニューになりました。 ところで、には一回り上の姉がいるのですが、姉夫婦は今年から自治体の市民農園で野菜の栽培を始めました。コロナ禍で家に引き籠りがちにならないようにとの考えだったようです。野菜作りは上手く行ったようで、先週、自分たちだけではべきれないからと収穫したものが送られて来ました。 トウモロコシに絹さや、ナスに小松菜、ミョウガ、メーク

    食事に感謝 - 和尚さんの水飴
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    suoaei 2021/08/07
  • ワクチン接種 - 和尚さんの水飴

    緊急事態の常態化 繁華街の人出に関するニュースを見ると、緊急事態であることをいくら強調しても、それが“普通”になってしまえば、自粛効果はほとんど見られないことが良く分かります。 数字だけを比べてみれば、昨年の同時期よりもはるかに事態は深刻化しているのですが、緊急事態が冗長に続いていることで、世の中の緊張感はほとんど無くなってしまいました。この状態から人流を抑制するにはロックダウンしか手が無くなってしまったのだと考えます。 思えば、昨年就職した上の娘は、コロナ禍の始まりの時期に卒業を迎えたため、卒業旅行を取り止めました。一緒に旅行に行くはずだった友人たちとは、いずれ“リベンジ旅行”に行くことを約束しながらまだ実現できていません。 下の娘は、大学入学後の2年目から大半の講義はオンラインでの受講となり、“キャンパスライフ”からはかけ離れた学生生活を送っています。 コロナ禍で強いられ続ける“自粛”

    ワクチン接種 - 和尚さんの水飴
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    suoaei 2021/08/05