なぜ公務員はバッシングの対象になりやすいのか。神戸学院大学の鈴木洋仁准教授は「行政サービスでは『安心安全』という言葉がよく使われる。本来、公務員は制度を整えて『安全』の提供に専念すべきだが、日本社会では、目に見えない心の満足である『安心』のほうが強く求められている」という――。 休憩すらできない公務員 昨年の今ごろ、あるツイートがSNSをにぎわせた。 【救急隊に食事の時間を!】と掲げた、さいたま市消防局によるもので、「救急隊がコンビニ等で飲食物を購入し食事をする事がありますので、ご理解をお願い致します」と呼びかけた(*1)。 このツイートをもとにしたNHKの取材に対し、さいたま市消防局救急課 菅野剛 課長補佐(肩書は当時)は、「今回、市民の方からクレームがあったわけではありません。しかし、救急隊がコンビニなどで買い物をすることについていろいろな意見があると思います」と答えている(*2)。