所詮一過性の事件とは言え、海外で中川前財務大臣の泥酔事件報道に接して肩身の狭い思いをしたのは私だけではあるまい。それ以外にも、アメリカから見る日本の政治家の言動には気になる事が多い。最近一番気になるのは、鳩山邦夫総務大臣に見え隠れする全体主義的権力志向である。 「かんぽの宿」や、「東京中央郵便局」に関する問題提起自体については、論議する価値は十分あると思う。しかし、不公正の具体的中身に触れず、文化財の定義を端折った鳩山大臣の「筋違いで高圧的な態度」と、「途中で勝手にルール変更する不公正さ」は看過出来ない。 発展途上国に投資をする時の最大のリスクの一つは、政治の意向で規則が勝手に変更される事である。日本でもこのリスクが有る事を鮮明にした鳩山総務相の手法は、日本が発展途上国に後退した象徴的事件である。この問題を世界のメデイアが取り上げたら、日本の信用の失墜は中川事件の非ではない。 要するに、鳩