気になって手に取った一冊。かなり衝撃的な内容。 高校中退と貧困問題 ・1998年、私は、埼玉県の高校生役1200人を対象にアンケート調査を行った。そのなかの回答の一つに強い衝撃を受けた。「親から期待されていると思うか」という質問にいわゆる「進学校」の生徒たちと「底辺校」の生徒では正反対の回答がされたのである。進学校の生徒のうち、「期待されている」と答えた生徒は70%、逆に底辺校の生徒たちの60%が「期待されていない」と答えていた。 ・家庭の階層、資源にも大きな格差がある。進学校の生徒の父親の最終学歴は圧倒的に大学卒業者が多いのに対し、底辺校に近づくほど、高校中退・中学卒の割合が大きくなる。神学校の生徒の父親の職業は、会社員、公務員、教員が大半を占めるが、底辺校では技能職が最も多く、父親がいない生徒も15%おり、父親の仕事を知らないという生徒も15%いる。(中略)住居も進学校の生徒は90%が