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ブックマーク / cinemandrake.com (6)

  • 『グランツーリスモ』感想(ネタバレ)…映画というか販促動画の大作?

    あの人気レースゲームを題材に 運転免許を持っている人ならわかると思いますが、自動車教習所には車の運転を体験できるシミュレーターがあり、講習の中でそれを利用する機会があります。ゲームセンターにあるような座席とハンドルがついていて、アクセルやブレーキペダルもあるので、実際の車とそっくりです。 と言っても、あくまで運転操作の基礎を覚えるためのものなので、そんなに超リアルなシミュレーションはできません。シミュレーターを利用するくらいなら普通に実物の車を運転してみるほうが手っ取り早く学べますからね。 しかし、今では自分の家でものすごいハイテクなドライビング・シミュレーター・ゲームをプレイできる時代です。 そのゲーム・ジャンルで先頭を爆走してきたタイトルと言えば「グランツーリスモ」でした。 「グランツーリスモ」は1997年に「PlayStation」で1作目が発売され、以降、大人気となってシリーズ化し

    『グランツーリスモ』感想(ネタバレ)…映画というか販促動画の大作?
  • 『スーパーマリオ』は海外のLGBTQコミュニティからも実は大人気。その理由を解説

    『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の大ヒットの裏で… 2023年4月に劇場公開されたCGアニメーション映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が世界で大ヒットしています。2023年5月12日時点で全世界での興行収入は11億8100万ドル。2023年に最も興行収入をあげた映画であり、同じ制作スタジオの「イルミネーション」の『ミニオンズ』の記録を上回りました。アニメーション映画の興行収入歴代トップは『アナと雪の女王2』の14億5000万ドル(超実写版『ライオン・キング』もアニメーション映画とみなすなら、この超実写版『ライオン・キング』が16億6300万ドルで1位となっている)なので、これを超えるか、注目されています。 各地の映画館が盛況となるのは嬉しいニュースですが、その裏でこんな主張をいけしゃあしゃあと語る人達もチラホラ現れていました。 それが「『ザ・スーパーマリオブラザーズ・

    『スーパーマリオ』は海外のLGBTQコミュニティからも実は大人気。その理由を解説
  • アニメ『とんでもスキルで異世界放浪メシ』感想(ネタバレ)…異世界アニメは植民地主義が隠し味?

    ほのぼの異世界転生モノをその視点で? 日のアニメの専門雑誌やウェブサイトを見ていると気づくことがあります。それは専門のレビューが行われていないという点です。映画であれば、雑誌でもウェブサイトでも各映画作品を批評する記事があるものですが、日のアニメにはそれがないのです。もちろん「大人気です!」とか、そういう評判を紹介したり、人気ランキングなどを掲載したりする記事は見つかります。でも作品ごとにじっくりとレビューするものはない…。 たぶんこれはアニメをレビューする文化が業界の流にはないんでしょうね(研究事例はあれど、商業的な世界では積極的に行われない)。日のアニメ業界はかなり独特の構造を持っています。そのため、日語圏でアニメのレビューを見つけようと思うと、個人でやっている人を見つけるくらいしか術がありません。 一方で英語圏などの海外では日のアニメのレビューが専門ウェブサイトなどではし

    アニメ『とんでもスキルで異世界放浪メシ』感想(ネタバレ)…異世界アニメは植民地主義が隠し味?
  • 『PUI PUI モルカー』感想(ネタバレ)…ジェンダー視点で「プイプイモルカー」を語る

    あらすじ(ざっくり):PUIPUI いくよ 車は大事な交通手段。昨日も今日も明日もみんな車に乗っています。でもこの世界では普通の車はあなたにとっての「普通」ではないかもしれません。なぜなら「モルカー」なのですから。 あっちこっちでモルカーは人間を中に乗せて走り回っています。 ある日は、渋滞に詰まったり。のんびり屋なモルカーの「ポテト」は長い渋滞の最後尾で立ち往生。前方の迷惑モルカーのせいで一向に進まない中、後ろから救急車モルカーが。このままでは病院に運ばなければいけない人が危険。焦ったモルカーはモルカーにしかできない手段に打って出ることに…。 ある日は、銀行強盗に巻き込まれたり。レタス大好きなモルカーの「シロモ」は路上駐車して運転手を待っている間、近くの銀行から出てきた強盗グループに自分を乗っ取られます。追いかけてくるパトモルカーに右往左往しながら、強盗犯になってしまったモルカー。どうした

    『PUI PUI モルカー』感想(ネタバレ)…ジェンダー視点で「プイプイモルカー」を語る
  • 『アネット Annette』感想(ネタバレ)…レオス・カラックス映画はあらすじを語れない

    スタンダップ・コメディアンのヘンリーは絶妙な独自のユーモアを持つパフォーマンスで観衆を巧みに魅了し、調子づいていた。さらに国際的に有名なオペラ歌手のアンと恋に落ち、愛を深める。そしてアネットという娘も生まれる。順風満帆な道のりを歩んでいると思われた矢先、考えていなかったところで躓き、人生は狂い始める。ヘンリーにとってミステリアスで非凡な才能をもったアネットだけが心の拠り所だった…。 レオス・カラックス監督またまた再登場 映画監督には毎年どころか年に何映画を製作する多作な人もいます。一方で、数年に1どころか10年くらいの間隔でしか映画を手がけない寡作な人もいて、同じ映画監督という職業でもこんなに違うものなのかと思います。 その寡作な有名監督のひとりが“レオス・カラックス”です。 “レオス・カラックス”はフランスの映画監督。批評家として若い時に活躍していましたが、1983年に『ボーイ・ミ

    『アネット Annette』感想(ネタバレ)…レオス・カラックス映画はあらすじを語れない
  • 『スリー・ビルボード』感想(ネタバレ)…オレンジジュースをどうぞ

    ボタンの掛け違い(延々と) 広告というものは来、それを見た人の行動に特定の狙いを持った影響を与えるために使われる手法です。「〇〇〇が新発売!」とあれば、その商品を買わせたいことは一目瞭然です。 では、「レイプされて殺された」「犯人逮捕はまだ?」「なぜ? ウィロビー署長」と3つの看板に“広告”を出したミルドレッドにはどんな狙いがあったのでしょうか。それは、全く事件解決に結びつきそうにない地元警察への不満を表明したかったからです。重要なのは事件解決が直接の狙いになっていないことですよね。捜査を進めたいのであれば「娘がレイプされて殺されました。犯人の手がかりとなる情報があれば連絡ください」という広告でいいはずですから。 娘を殺された母のミルドレッドの心には、犯人よりも警察への怒りの方が大きくなってしまっている。このズレが映画の始まりとなります。 これで警察が実際に捜査を怠慢でさぼっているのであ

    『スリー・ビルボード』感想(ネタバレ)…オレンジジュースをどうぞ
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