こないだのITmeidaのコラムに関して、そう思う人も少なくないようである。 ハードウェアやテクノロジーの進化というのは、定着して一般化すると大幅なコストダウンをもたらす。当然それによって設備投資や人件費の削減などが行なわれてきたのであるが、どうにもならないのが撮影である。 とにかく作り込むものがあったり、人を誘導する必要があるといった大がかりな撮影には、やはりお金と時間がかかる。何もかもをパソコンの合成とCGで作るわけにも行かないのだ。 そもそも本物が撮れないようなもの、未来とか宇宙船とかいったものはCGで作るしかないが、それは視聴者も本物を見たことがないので、どっこいどっこいである。しかし視聴者も本物を知っているものにおいては、やはり本物というかリアルな現物の迫力というのは、代用がきかない。制作費の圧迫は、テクノロジーの進化では削れないお金をも削らざるをえなくしているという現状がある。