昨年11月に閉園した「佐久間レールパーク」(浜松市天竜区佐久間町)から、来春に開業予定の「JR東海博物館(仮称)」で展示する車両の搬出が3日、始まった。同パークにある16両のうち10両が博物館で展示される予定。夏ごろまでに順次、運び出される。 この日運び出したのは「スニ30」95号車1両。当時の鉄道省が初めて導入した鋼鉄製の客車「オハ31系」の荷物車で、1929年に製造され、87年まで使われた。 シートで覆われた車両は、同パークがあった中部天竜駅の引き込み線で3両編成のレール運搬車の間につながれ、構内で試験運転した。飯田線を経由して愛知県の豊川駅まで運ばれた後、車両製造会社「日本車輌製造豊川製作所」にしばらく保管される。 博物館は名古屋市港区金城ふ頭に建設中で、同パークから運んだ車両や、超電導リニア車両や歴代新幹線など36両が展示される。【瀬上順敬】