山梨リニア実験線を走るJR東海の超電導リニアMLX01-901A(2010年5月11日、写真:AP/アフロ) 新型コロナウイルス対策の長期化がほぼ確実になったことで、鉄道各社の業績懸念が高まっている。特に新幹線への依存度が高く、リニア中央新幹線の建設を行っているJR東海への影響は大きい。JR各社は民間企業とはいえ、もともとは国鉄であり、極めて公共性が高い。コロナ後の社会を見据えた上で、鉄道網をどう運営していくのか国民的な議論が必要だろう。(加谷 珪一:経済評論家) GW期間中の新幹線利用者数は95%減 JR各社は2020年5月7日、ゴールデンウィーク(GW)期間中の鉄道利用状況を公表した。いつものGWであれば、通勤路線の利用が激減し、旅行や帰省などで長距離路線が混雑するというのが定番だったが、今年は緊急事態宣言の発令によって移動自粛が求められており、新幹線もガラガラという状況だった。 JR