「ウィーン」「ゴー」と発電用蒸気タービンの轟音が響く─―。2017年9月から稼働した新潟県三条市のグリーン発電三条O&Mのバイオマス発電所では、24時間、年320日程度稼働し、出力は約6300キロワット(kW)、約1万1000世帯分の発電を行う。 バイオマス発電は主に木材を燃やして発電する再生可能エネルギーの一種。この発電所の注目点は、エネルギー源が「新潟県産の木材」であることだ。県内の山林にある枝や立ち木などの間伐材、製材所の端材をチップ状にして燃やし発電する。1日200トン程度の膨大な量が必要だが、燃料供給業者と県の森林組合とが木材調達に関する長期契約を結び、燃料は安定的に確保できる見込みという。洋食器や刃物などの金属製品を中心としたモノづくりの町に現れた発電所に、新しい産業として、地域の関心が注がれている。 プラントの初期投資額は55億円で、売電収入は初年度13億円を見込む。再エネ普