東日本大震災の津波で青森県八戸港からアラスカ沖に漂流し、〝幽霊船〟になっていた漁船がついに撃沈処分された。この漁船は青森県八戸港に係留されていたイカ釣り漁船「第11漁運丸(りょううんまる)」(約150トン)で、4月5日午後1時(日本時間6日午前6時)ごろからの米沿岸警備隊巡視船の機関砲による射撃で、約4時間後に沈没した。「軍艦」による漂流船の撃沈処分というと、かつて東京湾でも大事件があった。 第11漁運丸は震災発生当時、すでに老朽化により使用されておらず、震災から1年ほどたった3月?日にカナダ西部沖合で発見されたときには、船体一面に赤さびが浮いて、米英メディアが「幽霊船」と評するほど痛んでいた。 射撃を行ったのはアイランド型とみられる小型の巡視船。同型は、満載排水量165トン、全長約34メートル、全幅約6・4メートル。主要兵装に「Mk38 25ミリ単装機関砲」1基などを積む。沿岸警備隊が公