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ブックマーク / blog.tinect.jp (35)

  • なんでパチンコに人が群がるのかがわかって、いろいろと切なくなってしまった

    「期待値を考えればパチンコは絶対に損をする」 「それなのにパチンコなんてやってる連中は頭が悪いとしか思えない」 かつてこんな感じの言説をよく聞いた。 それを聞いて僕は「確かに」と思う一方、この手の言葉がパチンコをやっている人達に「こいつはなんもわかっちゃいねぇ」という風に全く刺さっていないようにも見えた。 「パチンコにハマる奴はただの馬鹿と切って捨ててしまうのは物事の質をみていないのではないか?」 そもそも人間は数円単位でケチをする生き物であり、少額でも損をしたら物凄く落ち込む生き物である。 そんな損が大嫌いな人間が、果たして絶対に損をするとわかっている行為にこんなにも夢中になるのだろうか… その長年の疑問に最近ようやく回答が得られた。 そして冒頭の期待値云々の話は完全に誤りであった事を理解したので、今日はその話をしよう。 スロットマシンで超簡単に”ゾーン”に入れる 「デザインされたギャ

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  • なぜ人は、仕事を辞めると劣化してしまうのか。

    少し前に”仕事辞めて数年経った友人老害みたいになってきてつらい”という記事を読んだ。 仕事辞めて数年経った友人老害みたいになってきてつらい 最初の1年ぐらいは楽しげに趣味に生きてて「いいなー、羨ましいなー」とか話してたけど、2年目の途中ぐらいから如何にもネットがどこかで拾ってきたような浅い知見を披露することや、著名人を含め他人を非難するような発言が増えてきた。 3-4年ぐらい経った今となっては話しててもすぐに何かの批判になったり、自分の経験だけから何かを決めつけるような発言が増えて、話すのもしんどくなってきた。 表題通りなのだが、一応あらすじを簡単に述べよう。 知り合いが仕事を辞めてアーリーリタイアをキメたところ、最初の1年ぐらいはマトモだったのに3~4年でいわゆる老害になり、一緒に居てキツくなってきたという話である。 これには自分も既視感を覚える事が色々ある。 仕事を辞めると、人は劣

    なぜ人は、仕事を辞めると劣化してしまうのか。
  • 読書が苦手な人のための、実用的な本の読み方について。

    このメディアの名は、Books&Appsである。 だから、たまにはの話もしよう。 * 新人さんは特に、会社に入ると先輩や上司から、「を読め」と言われるのではないだろうか。 そんなわけで、最近、「読まないといけないと思うんだけど、が読めない」という方から相談を受けた。 聴くと、「できる」上司、先輩たちから、を読め、とつねづね言われているとのこと。 彼は困ったように 「読書、苦手なんですよね……。」という。 「なぜですか?」 「私、読むのが遅いんです。あと、そもそも何を読んだらいいか、よくわからないんです。」 「なるほど。」 「あと、先輩の進めてくるは難しすぎて……。最後まで読めたことがないです。」 うーん、気の毒である。 「読んではみたんですね?」 「まあ少しは。で、実はは断念しました。で、「マンガでわかる」というシリーズが結構あるじゃないですか。漫画なら読めるんで、あれで読んで

    読書が苦手な人のための、実用的な本の読み方について。
  • 楽しそうに生きているだけで、エライ!

    最近、ちょっとした興味から昨今の教育事情について調べていた。まあそう遠くない将来に子供ができたときにでも役に立つだろうと思っての事である。 物事のルートを見極めるにあたって大切なのがゴールの設定だ。現代日なら、まあ18~22ぐらいの大学入学~卒業ぐらいまでが一応のゴールとして設定できるだろう。 人によって自分の子供にどうなって欲しいかは色々な意見があると思う。ちなみに僕の場合は 1. 他人に搾取されず 2. 精神的に疲弊すること無く生活がおくれ 3. 自分がやってて心の底から楽しい事に没頭できる ような人間になって欲しいと思っている。我が子には自立した存在になり、人生が楽しく、この世に産まれて心底良かったといってくれるようになってくれたらいいなぁと思うのである。 というわけで今回は、上の2つを昨今の日教育事情と絡めて、いかに達成するのかについて書いていこうかと思う。 働くまでにできれ

    楽しそうに生きているだけで、エライ!
  • 「挑戦スキル」が不足していると、仕事もプライベートも充実させることができない。

    知人が「仕事がつまらないので、相談に乗って欲しい」と連絡をくれたことがある。 「もう10年以上も勤めているのに」と言うと、 「いい会社なんだけど、仕事がつまらなくなった」と答えた。 なるほど……と言いかけて質問した。 「仕事がつまらなくても、いい会社ってどんな会社?そんな会社ってあるの?」 「まあ確かに普通「いい会社」と「仕事がつまらない」と言うのは両立しないかな。」 「直感的には。」 「つまり、上から言われた仕事をこなしていれば、それなりに良い給料がもらえる会社を、とりあえず「いい会社」って言ってみただけだよ。」 「つまり「仕事が楽な会社」ってこと?」 「そういったほうが適切かな。」 ***** 心理学者のミハイ・チクセントミハイによれば、仕事の楽しさを生み出す究極の没頭感、「フロー」は、下図のように、「挑戦」と「能力」のバランスがちょうどよい時に実現する。 (出典:フロー体験 喜びの現

    「挑戦スキル」が不足していると、仕事もプライベートも充実させることができない。
  • 人に関心のない管理職は、職場に不満と絶望を振りまくだけの存在

    この秋、管理職への昇進を果たした人も多いだろう。 管理職は最もデリケートな「人の心」を扱う職業であり、管理職の仕事のやり方によって、組織の力は大きく増幅されるときもあれば、逆に来の力を全く出せないときもある。 「サピエンス全史」にある通り、人類の卓越した能力の一つは、紛れもなく「協力」だ。 人の世が始まって以来、人類は「協力」によって、外敵を打ち破り、生物界の頂点に君臨した。 その「協力」を扱う、最も重要な仕事の一つに就くことができたことは、当に幸運なことだと思う。 しかし、管理職となって活躍できる人はそれほど多くない。 管理職の仕事は、「人に仕事をやってもらうこと」なので、プレーヤーとして優秀だった人でも、無能な管理職となってしまうことはよくある。 そして、無能な管理職は組織を崩壊に追い込む。 例えば、三越伊勢丹で、40代から50代の「管理職」のリストラが始まったとの報道があった。

    人に関心のない管理職は、職場に不満と絶望を振りまくだけの存在
  • 「給料が安いから、評価されないから」と言って仕事で手を抜くと、あとで困ったことになる。

    「給料上がらないし、評価されないから適当にやってるの。」と、知人は言った。 「こんなに安い給料で、真面目に仕事やってらんねーよ。」と、若手社員も飲み会で愚痴った。 —————- 友人はそれを聞いて言った。 「なあ、おれ、ああ言うセリフを聞くたびに、なんか違和感があるんだよな。」 「どんな?」 「待遇が悪いから、手を抜いたり、真面目にやらなかったり、って、言うことがさ。」 ふざけて言ってるのかと思ったが、彼は笑っていなかった。 「ふーん、なんで?そう言ってる人、多いと思うけど。」 私が切り返すと、彼は 「多分、そういうことをしていると、自尊心が失われていくというか……ますます「カネで買われている」という気持ちが強くなるんじゃないかな。」 「自尊心。」 「例えばさ、俺、小学校の時、絶対に勝てない勝負をさせられた。」 「何の?」 「リレーのアンカー。クラスの中ではおれが早かったけど、隣りのクラス

    「給料が安いから、評価されないから」と言って仕事で手を抜くと、あとで困ったことになる。
  • 人の話をよく聞くだけで、人生は好転する、という話。 | Books&Apps

    もし今、自分が「人生がそれほどうまく行っていない」と思うなら、人の話をよく聞くだけで、人生は好転するよ。 そのように、ある先生に教わった。 ——————- 先日、昔の仲間と共に、件の先生に会う機会があった。 久しぶりの再会であったので、積もる話に花が咲いた。 しかし、前に会ったときから10年以上が経っていると、人生は悲喜こもごもである。 金持ちになった人間、 子供が非行に走った人間、 離婚した人間 起業した人間 会社を潰してサラリーマンに戻った人間 裁判で係争中の人間 また、前回あったときには出世コースに乗ったと意気揚々としていたが、今は役職を追われ、落ちぶれてしまった者 離婚の調停のさなかで落ち込んでいたが、今は再婚して子供もでき、楽しそうに家族の話をしている者、 大切な人を亡くした者 …… うまくいっていると自認している人間は、自信満々で話す一方で、当にうまく行っていない者は、顔を出

    人の話をよく聞くだけで、人生は好転する、という話。 | Books&Apps
  • オフィスづくりが「会社の業績を左右する」なんてことが、あるのでしょうか?

    株式会社翔栄クリエイトの河口と申します。こんにちは。 弊社は「オフィスを創る」ことを主幹事業の1つとする会社です。 こう話をしますと、多くの方は「オフィスデザインのことですか?確かに最近はかっこいいオフィス多いですよね」と思うかもしれません。 しかし、私たちの事業は「オフィスデザイン」だけではありません。 デザインはオフィスづくりの一つの要素に過ぎませんし、意匠という意味での狭義のデザインにありがちな「オフィスがかっこいいかどうか」は言ってしまえば瑣末な話です。 質的にはオフィス改装や引っ越しは一種の「投資」です。単に「かっこいい」だけでは、デザインに投資をしようとは思わないでしょう。 デザインとは、質的には目的を達するための手段です。そして、会社の目的は業績を上げることです。 したがって、我々の事業の正確な定義は「社員の行動や社風に影響を与えることで、業績に貢献するオフィスを創ること

    オフィスづくりが「会社の業績を左右する」なんてことが、あるのでしょうか?
  • 世の中は「裏側の仕組み」を知っていることが重要。

    「仕組みを知っている人」と「仕組みを知らない人」の間で、圧倒的な差がつくのが世の中である。 仕組みを知っている人は、常に有利に事を運び、仕組みを知らない人は表に見えるルールだけを愚直に守って損をする。 例えば、会社の「人事評価」である。 「どうすればもっと評価されますか?」と多くの新人は上司に聞く。 すると、上司からは次のように説明される。 ウチの評価は、成果と能力、そして意欲の3つが柱となっていて、それぞれに詳細の評価項目がある。新人のときは能力と意欲のウェイトが大きく、ベテランになるに従って、成果のウェイトが大きくなるんだよ。 こう言う「ルール」の説明を受けて、「ウチの評価の質」と知った気になる。 では、ということでその新人は能力を磨き、意欲を出して、評価を高めようと、よくを読み、セミナーに出かけたりする。また、意欲がある(ように見せる)ことも大事で、あいさつがしっかりしていたり、

    世の中は「裏側の仕組み」を知っていることが重要。
  • 「会社に来なくても良く、仕事はどこでやっても良い」と、成功する人と落ちぶれる人がはっきり別れる。

    カルビーが、事実上「会社に来なくてもいい」という働き方に舵を切った。 在宅勤務、毎日でもOK カルビーが4月以降に新制度 カルビーは4月以降に、自宅など社外で勤務する「テレワーク」の上限日数(週2日)を撤廃する。制度上は毎日テレワークが可能になる。多様な働き方を認めることで、優秀な人材を確保するねらいだ。(朝日新聞) 一見すると、自由に働け、通勤ラッシュに巻き込まれることもなく、理想の働き方ができるように見える。 実際に肯定的意見も多いが、もちろんこれの裏は 「仕事の評価は、成果でのみ行いますよ」ということに他ならない。 上の記事中にもこうある。 対象はパートや工場勤務の人を除き、契約社員を含めた入社3年目以上の社員になる見通し。会社側が勤務時間をどう把握するかなど制度の詳細や実施時期は今後詰める。同社首脳は「会社が求めるのは成果。働き方改革をしないと会社はよくならない」と話す。 これによ

    「会社に来なくても良く、仕事はどこでやっても良い」と、成功する人と落ちぶれる人がはっきり別れる。
  • 「本を読むのが苦手」な人は、これからとても不利な状況になるかもしれない。

    直木賞作家であり、シナリオライターでもあるの向田邦子さんは、が大好きだったらしい。 エッセイを読むと、好きの様子が微笑ましく書かれている。 乱読で読みたいものを手当たり次第に読む方である。 寝転がって読み、ものをいながら読む。 ページを折ったりシミをつけたりは毎度のことで、を丁寧に扱う人から見たら風上にも置けない人種であろう。 (中略) 読書は、開く前も読んでいる最中もいい気持ちだが、私は読んでいる途中、あるいは読み終わってから、ぼんやりするのが好きだ。 砂地に水がしみとおるように、体のなかに何かが広がってゆくようで、「幸福」とはこれをいうのかと思うことがある。*1 向田邦子さん同様、個人的に読書はなかなか質の高いエンタテインメントだとは思うのだが、もちろんそこは人それぞれで、を読まない人はかなり多くいる。 そう言う方々から言わせれば、読書など時間の無駄なのだろう。読書に全く興味

    「本を読むのが苦手」な人は、これからとても不利な状況になるかもしれない。
  • ほとんどの場合「意志」ではなく「環境」が行動を決める。

    以前「うちの子、勉強しなくてさ……」とこぼしていた知人が、最近「うちの子も、ようやく一人で勉強できるようになった」と言うようになった。 「どうやって勉強する習慣を身に着けさせたのか」と聴くと、 「どっかで、「リビングで勉強させるといい」と読んだので、毎日の宿題を部屋ではなく、リビングでやるように言ってみたら、これが良かったみたいで、勉強するようになった。」 という。 「どうやら、周りにマンガやらゲームやら、誘惑するものがあるとどうしてもそっちに気を取られちゃうから、「勉強するしかない」という状況がいいみたい。」 「リビングって、周りがうるさいんじゃないの?」 「子供にきいたら、あまり気にならないらしい。唯一、テレビだけは気が散るらしいから、家内はテレビを見なくなって、逆に子供と一緒に勉強するようになったと。オレも早く帰ったときは、子供と一緒に自分の勉強をするようにしてるよ。」 ————–

    ほとんどの場合「意志」ではなく「環境」が行動を決める。
  • コミュニケーションの要諦は「察してくれ」に甘えないことなんだけど。

    コミュニケーションのコツは何か、と問われれば、 「聴くことが大事」 「相手の動作を真似よ」 「共感しなさい」 といった「相手に好かれるためのテクニック」が紹介されることが多い。 だが、仕事における、真の意味でのコミュニケーションのコツ、すなわち要諦は 「察してくれ、に甘えないことだよ」と知人であるコミュニケーションマネジメントの研修講師はいう。 「新しい働きかたで大事なのは「好かれるため」のものではなく「コラボレーションするため」のコミュニケーションなんだよ。つまり初対面でも、人間関係がそれほど濃密でなくとも、成果が出せるような。」 「ふーん。」 だが「察してくれに甘えない」と一言で言われても、具体的にはあまり良くわからない。 「つまり、どういうこと?」と聞く。 「コミュニケーションが不調で、お互いに不信感を持ったり、いがみ合ったりしているプロジェクトやスタートアップって、大抵「察してくれ

    コミュニケーションの要諦は「察してくれ」に甘えないことなんだけど。
  • ゴシップにうんざりした時は、固有名詞をすべて「人間」に変えてみればいい

    ゴシップと固有名詞の関係について書きたい。 今年も多くの芸能ニュースが世間を騒がせた。騒ぐことは楽しいが、あまりに続けば、うんざりもする。 そんなとき、人はふと冷静になり、不思議に思いはじめる。どうしてこんなにもゴシップに反応してしまうんだろう? 「ベッキー不倫」や「SMAP解散」という見出しを目にしたときの「おおおお!」という反応はなんなんだろう? みんな何に反応しているんだろう? ゴシップは固有名詞の力に依存している。 コンビニで女性セブンやフライデーの表紙を見たとき、私は「固有名詞だらけだな」と感じる。 読者の気を引くために大量の文字が書かれているが、その大半は固有名詞なのだ。有名人の名前や、大企業の名前。 これが大量に登場している。ゴシップの魔力を支えるのは固有名詞なのだ。 なので私は、ゴシップの見出しをすべて「人間」に変える遊びをしている。 固有名詞を取り除いてみるのである。この

    ゴシップにうんざりした時は、固有名詞をすべて「人間」に変えてみればいい
  • 「自分は特に優秀ではない」と悟ってから、一気に仕事ができるようになった人の話。

    少し前にお会いした、元コンサルタントの方の話だ。 彼は、「自分は特に優秀ではない」と悟ってから、一気に成果が出るようになった、という。 だが、優秀ではない、ということと、成果が出る、とは相反するように見える。 「一見、逆説的に聞こえるけど」と問うと、彼は 「いや、重要だよ。」という。 「僕は自信家で、とにかく人に勝ちたかった。出世、給料、有名になることも含めて。」 「野心があるのは悪いことじゃないと思うけど。」 「うん、でも、勝てないんだよね。すごい人ってたくさんいるから。例えば、先輩が作る提案書を見る。出来がいいし、何より発想が突き抜けてる。わかるんだよね。あ、自分の作ったものは十人並だなって。結局、自分にはそれほどの才能がないってこと、嫌ってほどわかった。」 「なるほど」 「でも、なんとかして追いつけるんじゃないかと、を読んで、セミナー出て、でも、勉強すればするほど、先輩が遠ざかる。

    「自分は特に優秀ではない」と悟ってから、一気に仕事ができるようになった人の話。
  • 部下に、苦手な仕事を克服させようとするのは、時間の無駄。

    ある会社での話。 私は営業部に出入りしていたのだが、彼らの営業の主体は「テレアポ」であった。とにかく営業部全員がテレアポのノルマを課されて、ひたすら電話をかけ続ける。 中には電話の相当上手な人間がいて、一人で何件もアポを稼ぎ、実績を上げていく。彼はまさに「トップ営業マン」だった。 だが、もう一方ではどうしようもなく電話の下手くそな人が数名いた。 彼らは3ヶ月、4ヶ月たってもアポの一つも満足に取ることができない。部長からはいつもキツイ詰問を受け、仕事は憂そうだった。そして、もう半年くらい経つと、次々に会社を辞めていった。 ご想像の通り、その会社の離職率は高く、中にはうつを患う人もいた。 とは言え、業績は悪くはなかった。業界全体が上向いていたこともあり、その会社は順調に業績を伸ばしていた。 「営業会社って、こんなもんだよな」 と私は思っていた。 だがその後、全く別のマネジメント行う会社に私は

    部下に、苦手な仕事を克服させようとするのは、時間の無駄。
  • 「指示待ちの部下」の原因は「無能の上司」だ。

    ある会社で、マネジメントについて議論をしていた時の話だ。 「もっと自由にやらせろ、って言う人は見込があるんだけどね。」 と、その会社の役員は言った。 「当に問題なのは、「もっと細かく仕事の指示をだしてください。」って言って、当に言ったことしかしない人。こういう人は問題だね。」 彼は心底困っているようだ。 この手の話はよく耳にする。 「そうなんですね。でも少なくとも「言ったこと」はやるんですよね。やらないよりマシじゃないですか?」 「まあ、そういう考え方もあるけど、当にこっちが「言ったこと」しかしないって、問題じゃない?」 「ふーむ。」 「例えば、こっちがデータの入力を頼んだとするじゃない。で、そういう人たちにはまずマニュアルがないとダメなんだよ。」 「マニュアルですか。」 「そう、結構細かく書いてあげないと、「できない」って言うし。で、たまにマニュアルに書いてないこともあるわけだ。そ

    「指示待ちの部下」の原因は「無能の上司」だ。
  • 「安定した職についた人たち」の価値が、暴落しつつある。

    かつては「安定した雇用」を獲得するために皆、全力を尽くした。学歴や就職活動など、「社会人になるまでのがんばり」が、人生における成功の条件の一つということが明らかだったからだ。 だが、今ではその条件も疑わしい。近年ではむしろ「安定した雇用」を獲得した人々の立場が危うくなっている。 「会社にしがみつくしか無い」 「その会社でしか通用しない」 そういわれることもしばしばである。 最近私が訪問した会社の経営者は、私にこう述べた。 「安達さん、当に仕事が始まるのは、実は35歳からじゃないかと思っているんです。」 「どういうことでしょう?」 「いやね、中途採用の募集をして、以前に比べて多彩なバックグラウンドの人に優秀な人が増えた、と実感しているんです。」 彼は、応募してきた方々のことを思い出しているようだ。 「複数の製造業でラインのマネジャーをしていた方、もう5社ほどのITスタートアップ企業を渡り歩

    「安定した職についた人たち」の価値が、暴落しつつある。
  • 「読書すると、仕事ができるようになる」は本当なのか?

    知人のT氏が、「部下がを読まない」という悩みを吐露していた。 「いくら言っても、全くを読まない。発表させたりすると、しぶしぶ目を通してくるんだけど、ほとんど頭に入ってないみたいだ。どうしたらいいのか……。部下の一人は「で読むより、実際にやってみたほうが良くないですか?」と言うんだよね。」 T氏は溜息をついた。 友人のY氏が、それに応える。 「絶対にを読まなきゃダメなんですか?」 「うーん、そう言われると絶対、ってわけじゃないけど、仕事できる人はかなりの割合でを読んでるよね。」 「……多分、それ逆だと思います。」 「どういうこと?」 Y氏は少し間を置いてからT氏に言った。 「教育学の先生から聞いたんですけど、「を読むから知識がついてできるようになる」のではなくて、実は「ある程度できるようなったから、を読むようになる」らしいですよ。」 「……どういうこと?」 「要するに「」って

    「読書すると、仕事ができるようになる」は本当なのか?