JR東海のリニア中央新幹線のルート選定をめぐり、沿線各県の意向が、東京―大阪間をほぼ直線で結ぶルートにまとまりつつある。リニア計画が実現可能かどうかを審議する、国土交通省交通政策審議会の中央新幹線小委員会で4日、直線ルートに反対だった長野県が判断を委員会に委ね、反対意見が出なかった。 委員会に出席したのは長野、山梨、岐阜、神奈川の各県知事。 長野県は約20年前から、県央の諏訪地域と県南の飯田地域にそれぞれ駅を置けるよう、南アルプスを北に迂回(うかい)するルートを主張してきた。南北に長い県内を均等に発展させる狙いだった。だがこの日、村井仁知事は「地域によって意見の違いも出てきた」と説明。特定ルートの要望を避けた。 JR東海は、「建設費が抑えられ、利用者も多い」と直線ルートを主張。さらに、09年には中間駅を、沿線各県に1カ所ずつしか設置しない考えを表明している。このため、直線ルートでも駅