5年前、兵庫県淡路島の洲本市で近所の住民5人をナイフで刺して殺害した罪に問われた45歳の男について、2審の大阪高等裁判所は「責任能力が著しく低下した心神耗弱の状態だった」と判断して1審の死刑判決を取り消し、無期懲役を言い渡しました。裁判員裁判で言い渡された死刑判決が取り消されたのは7件目で、いずれも無期懲役が言い渡されています。 兵庫県洲本市の平野達彦被告(45)は平成27年3月、自宅近くに住んでいた二家族の男女5人をナイフで刺して殺害したとして殺人などの罪に問われました。 1審の裁判員裁判は「被告は長期間の向精神薬の服用による精神障害があったものの犯行には大きな影響がなかった」とした精神鑑定の結果を踏まえ、完全な責任能力があったと判断し、死刑を言い渡していました。 被告側が控訴して行われた27日の2審の判決で、大阪高等裁判所の村山浩昭裁判長は「1審段階までの精神鑑定は薬物の使用をやめたあ