周波数オークションについては、これまで20年近く論争が行なわれ、学問的にはほぼ結論が出ています。それはディスカッションペーパーに簡単にまとめましたが、松本さんの質問にそってお答えすると、 1)オークションでは、「万一の落選」を恐れなければならないため、どうしても高値応札となり、このことが、結果として肝腎の設備投資を遅らせて、サービスの質を落としたり、サービスコストを上昇させたりすることにつながる恐れがある。(欧州の3Gサービスの充実が遅れたのはこれに起因した。) 高値で落札するwinner’s curseは、重要な問題です。3Gオークションはタイミングが余りにも悪すぎましたね。ただ、これは国有地の競売などでも起こることで、自己責任です。もうけも損も100%企業が負担するのが、資本主義の原則です。電波に限ってオークションをやめる理由にはなりません。間違った会社が免許を得てサービスができなくな