「異なるブロックチェーン同士の相互運用性がないという課題を解決し、世界をつなぎたい」と強い情熱をもってWeb3.0(Web3)の実現に挑む起業家の渡辺創太さん。「法人が期末に仮想通貨を持っているだけで課税される」ので、シンガポールに移住せざるを得ませんでした。その背景やWeb3の未来を、『仮想通貨とWeb3.0革命』(日本経済新聞出版)の著者、千野剛司さんと語り合いました。本書から抜粋、再構成してお届けします。 未来の若者への投資 日本に帰国したけれども、シンガポールで起業されたんですね。それはなぜですか? 渡辺創太さん(以下、渡辺) いっぱい問題はあったんですが、やっぱり法人の期末課税ですね。法人が期末に仮想通貨を持っているだけで、課税されるんです。我々はアスタートークンを自社で発行しています。 例えばその時価総額が2000億円で、我々が半分の1000億円を持っているとします。今年の期末