名だたるハイブランドが今、分散型台帳技術を用いて、販売後も商品や購入者とつながり続け、より良いブランド体験を提供する試みを行っている。この試み、一見すると新技術ありきのものに思えるが、茶道の世界でも似たような体験を提供するための工夫がある。 ルイ・ヴィトン、プラダ、ブルガリ、カルティエ、ディオールといった名だたるブランドが、メンバーとして名を連ねるコンソーシアムがある。AURAブロックチェーンコンソーシアム(以下、オーラ)だ。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン、リシュモン、プラダを幹事として2021年4月に設立された(i)。 オーラの第1の目的は、分散台帳技術を用いた透明性とトレーサービリティーを保証することだ。それにとどまらず、「ラグジュアリー商品の購入、所有、販売、リセール、リサイクル体験の向上」をミッションとして掲げている。 具体的には、購入した商品にそれぞれの商品を識別する近距離無