3月31日の今日。 穏やかでぬくぬくとした小春日和です。 小さな庭の月桂樹から、沢山の新芽が芽吹いています。 僕たちも震災の日には、少しだけその渦中に居ました。 製作の野田は、この日常磐線沿いの道を歩いて帰って来ました。 渡邉は崩落してきた本とCDに埋もれて、タダタダその揺れに恐怖していました。 しかしその時は…、その後のことを予想だにしていませんでした。 僕たちは、管理会社からの連絡も無いまま、ガスが出なくなった事で困り果てていました。 しかし…。 大震災は、言語に尽くせない被害を残し、いや更に被害を広げていました。 東日本大震災。 大地震と大津波。 それに加えて、福島第1原発の事故。 僕たちが「廃都」で描こうとしているのは、生きる術を失った人間と、生きる術を得られない若者の交流。 残酷な運命をも含めて描いていると思っています。 でも僕らの物語は、この現実の前ではチリのように吹き飛んでし