阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2005年12月15日 [ソニーの「沈黙」]ソニーの「沈黙」4――音楽CDの“無間地獄” いつまでも道草をしていると、変に勘ぐられるので、そろそろソニーの本論を再開しよう。発端から書くことにする。 11月半ばの週末だった。場所は東京・飯倉のロシア大使館近くのライブハウス。ポルトガルの哀愁を帯びたファドの歌が流れる暗がりで、だしぬけに「知ってる?」と言われた。 「ソニーの輸入盤音楽CDに“ウイルス”が仕込まれていて、パソコンが感染すると機能不全になるんだって。シリコンバレーは騒然としていて、ソニーが憎まれっ子になっているのに、どうして日本では報じられないんですかあ」 相手は国立系研究機関につとめる通信の研究者で、同じライブを聴きにきていた知り合いだが、せっかく赤ワインと音楽で陶然としているのに無粋なヤツ、と思いながらも、単なる素人の聞きかじりではな