「YS11はいりませんか?」。国土交通省が、戦後初の国産旅客機YS11の入札による売却手続きを進めている。同省が所有した6機のうち最後の1機で、買い手がないとスクラップの可能性も。購入希望の受付期限は12月2日。担当者は「展示用などで活用できる方に買ってほしい」と期待している。 YS11は、最大座席数64の双発プロペラ機で、1962年に試作機が初飛行。2007年に、日本機械学会が「機械遺産」に認定した。売却機は68年に製造された。 国交省は引退後のYS11羽田空港の格納庫で保管。ほかに所有していた5機のうち、1機は国立科学博物館に移管、4機は売却された。08年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)に売却した際の価格は90万円だった。ただ、購入してもすぐに飛ばせるわけではない。再び飛べるようにするには、最新の空中衝突防止装置などを取り付ける必要があり、国交省は展示目的や、機体から部品を取り出す目