両者がっぷり四つ。お互い穴らしい穴はなし。付け入るスキがほとんどない珍しい試合だった。とはいえ、これまでの日韓戦の中では最もハイレベル。一般受けという意味での娯楽性には欠けたが、噛めば噛むほど味が出る見所満載の好試合だった。そう解釈すれば、僕の予想は的中したことになる。 アルゼンチン戦よりも難しい試合になると言ったのはザッケローニ監督だが、相手にスキの多かった前戦より評価できる一戦だと思う。日本は長いトンネルを抜け、ようやく、「普通」の試合ができるようになった。「普通」に戦えば何とかなる。監督さえちゃんとしていれば、強い韓国にも十分互角に渡り合える。もっと強いアルゼンチンにも、相手が少しでも慢心すれば、番狂わせを演じることができる。 そうしたレベルに、僅かの間に到達した。喜ばしい限りと言いたいところだが、韓国を見ていると失った時間の長さも憂いたくなる。 日本同様、悪くないサッカーをした韓国