--4~6月期の国内総生産(GDP)の実質成長率は前期比年率6・8%減となった。足元の経済をどう見るか 「一言で言えば非常に悪い。前回(平成9年)の消費税増税時より駆け込み需要は大きかったので、反動減も大きい。消費税率を3%引き上げたことで、民間部門は8兆円程度のマイナスの所得効果があると思うが、予想以上に落ち込んでいる」 --政府は反動減が「想定内だ」と繰り返している 「6月に少し良くなってきたといっても、あくまで反動減からの戻りだ。消費税増税のマイナス効果が峠を越えたという判断は間違っている」 --7~9月期の見方は 「7~9月期は落ち込んだ分が戻るが、10~12月期にはまた落ちる。デフレ脱却には緩やかなインフレマインドをつくることが必要だ。しかし、マインドの転換途中で増税というマイナスのショックを与えた格好で、非常に脆弱(ぜいじゃく)な状況だ」 --アベノミクスの成否を握るのは何か