労働時間を減らすため、支出を削減することにしよう。 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で働き方の姿勢に世代交代が起き、「大退職時代(グレート・レジグネーション)」、「反仕事(アンチワーキング)ムーブメント」、そして今は「静かな退職(クワイエット・クイッティング)」 をもたらしている。ただ、仕事と生活のよりよいバランスを図る道は同時に、負担の少ない仕事には薄い報酬という古くからの法則に光を当てることにもなっている。 こうした動きには一部のぜいたくを諦め自らの生活費にシビアであることが求められるが、それに加わる人たちは十分に価値がある妥協だと語る。 マリー・クレスパン氏(31)のケースを例に取ってみよう。ストレスの多い人事部(HR)の仕事を辞めウェブデザインの仕事に就くために、より質素に暮らすという犠牲を払った。フランス・ナントに暮らすクレスパン氏の現在の月収は約1600ユーロ(