温室効果ガスを観測する日本の人工衛星「いぶき」で世界のメタンの濃度を観測した結果、大都市周辺のほか、大規模な農業地帯などで濃度が高いことが分かりました。環境省は「観測の精度をさらに上げて、世界の温暖化対策に役立てたい」としています。 環境省などは、平成21年に打ち上げた温室効果ガスを専門に観測する人工衛星「いぶき」が平成24年12月までの3年半に観測したデータを使い、人間の活動によって発生したメタンの濃度を分析しました。 その結果、中国の成都や重慶、パキスタンのラホールなどの大都市周辺のほか、大規模な農業地帯が広がる南米のブラジル南部などで濃度が高いことが分かりました。 環境省はこの結果を来週からパリで開かれる地球温暖化対策の国連の会議、COP21で発表する予定で、「今後、観測の精度をさらに上げてメタンの排出について検証し、世界の温暖化対策に役立てたい」としています。