「風評被害」について、「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載中の長寿マンガ「美味しんぼ」が議論を呼んでいる。発端は、4月28日発売号に掲載された第604話「福島の真実 22」での描写だ。 主人公の新聞記者・山岡士郎たちは、福島第1原発を訪れてから、「最近ひどく疲れて」おり、「理由がわからないのに」鼻血が出る。 病院で診察を受けたところ、「福島の放射線とこの鼻血とは関連づける医学的知見がありません」と医師に告げられる。 その後、実在の人物である福島県双葉町の前町長・井戸川克隆は、作中で士郎らにこのように語る。 「私も鼻血が出ます。」「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです。」 この作中描写に関して、5月7日、双葉町は小学館に対し「原因不明の鼻血などの症状を訴える町民が大勢いるという事実はない。町民だけでなく、福島県民への差別を助長させる」という内容の抗議文を出した。 (『毎日新