広告代理店大手「電通」で、新入社員だった高橋まつりさんが過労自殺した事件をめぐって、遺族と会社側が1月20日、合意書に調印した。まつりさんの母、幸美さんと代理人の川人博弁護士が同日、東京・霞が関の厚生労働省記者クラブで記者会見を開いて発表した。 川人弁護士によると、昨年2月から会社側と遺族側は、謝罪や再発防止策、損害賠償について話し合いつづけていた。電通の石井直社長は、まつりさんの命日である昨年12月25日、高橋さんの自宅を訪れて、献花・弔問していた。調印は、1月20日午後に都内でおこなわれた。石井社長と幸美さん、双方の代理人が出席した。調印にあたっては、石井社長から遺族に対して謝罪の言葉が述べられたという。 合意書のポイントは、会社が(1)遺族に対して謝罪すること、(2)長時間労働を削減するなどの再発防止策を講じること、(3)合意書締結から3カ月以内に役員を含む局長以上の管理職が受講