「社会全体で子育てを」というお題目の前に、大人が傍の子どもに「意識」を少し寄せてみる 2014年01月27日09:30 カテゴリコラム Tweet 長い横断歩道を渡るときには、自分の身ひとつでもそれなりに緊張をする。子どもを連れているときにはなおのことである。信号が「青」である時間は、意外に短いからだ。 反転して車道の運転者側に立てば、じれったいほど緩慢に見えるだろう歩行者たちの動き。 けれど子どもの手を引いているとき、あるいは子どもを引率しているとき。横断歩道を行く歩行者の立場にいるこちらはこちらで、時間内に、スムーズに渡り切ろうと、見た目よりずっと必死だったりする。 それはいつもの、保育園からの帰り道であった。 毎夕まだちょこまかしい3歳児の、機嫌や気分や興味をいなしながら、手をしっかりつないで待つ交通量の多い国道の赤信号。そこに、小さな子どもたちと、そのうしろに大きな人影が近づいてき