米国の大手通信会社のベライゾン・コミュニケーションが、2005年9月に自社の光ファイバー・アクセス網経由で、テキサス州ダラス近郊の約1万世帯にテレビ番組の配信を始めた。3大ネットワーク局のNBC、CBSなどが番組を提供する。もう一つの大手通信会社のAT&T(AT&Tを買収したSBCコミュニケーションが改称)と地域通信会社大手のベルサウスも1年以内に夫々の光ファイバー・アクセス網を利用してテレビ番組の配信を開始する意向を表明している。CATV会社に侵蝕されているブロードバンド市場の巻き返しが主な狙いだが、放送参入が可能になったのはブロードバンド・アクセス網の普及とインターネット(IP)技術の進展による。携帯電話会社のシンギュラーやベライゾン・ワイヤレスなども動画の配信ビジネスに参入する計画を発表している。最近、グローバルに進行している通信企業の放送事業参入の動きを以下にレポートする。 ■BT