昨今は平凡な小説が多すぎる プロットに凝ればいいと思ってる雑な作品ばかり 小説というのは、言葉の技術であり芸術だ 小説でしか表せないような、言葉で物を語りながら言葉自体を語るようなカタルシスをもたらしてくれるもの 俺はそれを小説と呼んでいる 映像化できる小説は全て二流だ 凡夫のような小説ではなく、小説らしい小説を教えてほしい
昔から読書は大好きだけど、実は自宅に本棚がないというヒコロヒーさん。家にあるのは、段ボール箱のようなボックス1箱に収められたずっと手元に置きたいと思える厳選の数十冊。今回は思い入れの深い8冊を傍らに、彼女ならではの本との付き合い方を聞いた。 繰り返し会いたくなる、本は一番身近な娯楽 というのも、20代の頃の貧乏生活が長すぎて、本というものを持てるような生活ではなかったんです。本当にお金がなかったので(笑)。でも読書は好きだったので、本は買うものではなく図書館で借りて返すもの。だから本棚を置く必要性もなくて。その延長線上で生活が続いているので、今でも本は買っても読み終わったら売ることが多い。もしくは後輩や友人が家に遊びに来た時にあげる。 「好きなの持っていっていいよー」と言うと、気づくとなくなっていたり。自分が読んで面白かった本は、もっと読みたい人の元に届いてほしいと思うんです。だったら小学
「百年の孤独」読んだ後にこれを読むべきってネット記事が書かれ始めていて面白い。こういうの好きで、色々なジャンルでこの類の記事を読んで探求してる。だけど時々「いや確かに自分は素人なんすけど、もっと段階踏んだ後に読むべき、玄人向けのやつも読んで背伸びしたいんすよ!」と思う時がある。多分、そういうやつここにもいるだろ?そういう同類に捧ぐ。 エドゥムンド・パス・ソルダン/ 服部綾乃&石川隆介「チューリングの妄想」(ボリビア) 今、ボリビア、クーデター未遂があったとかで混乱してるらしいけど、そんな国を描いたテクノスリラー小説がこれ。“チューリング”ってある通り暗号やらインターネットやらサイバー犯罪やら色々先端技術出てきて、いわゆる魔術的リアリズムとかそういうの全然ない。つーか作者自身、ラテンアメリカ文学といえば魔術的リアリズムとかざけんなや!とか思ってこれ書いたとか書いてないとか。クソ分厚いけどオモ
はじめに 好きな本を持ち寄って、まったり熱く語り合う読書会、それがスゴ本オフ。 本に限らず、映画や音楽、ゲームや動画、なんでもあり。なぜ好きか、どう好きか、その作品が自分をどんな風に変えたのか、気のすむまで語り尽くす。 この読書会の素晴らしいところは、「それが好きならコレなんてどう?」と自分の推し本から皆のお薦めが、芋づる式に出てくるところ。まさに、わたしが知らないスゴ本を皆でお薦めしあう会なのだ。 今回のテーマは「マンガ」、何回読んでも爆笑してしまう作品や、ヘコんだときに癒してくれる短編集、価値観の原点となったマスターピースなど、様々な作品が集まった。いわゆるコミック本に限らず、アニメーションや物語詩など、王道から知る人ぞ知るやつ、直球変化球取り揃えて、キリがないほど集まった。 ▼気になるマンガに手が伸びる
ここはすべての夜明けまえ 作者:間宮 改衣早川書房Amazonこの『ここはすべての夜明けまえ』は、第11回ハヤカワSFコンテストの特別賞を受賞したSF中篇(もしくは短めの長篇といえるかぐらい)だ。特別賞は長さが短めだったり一点突破の魅力があったりで受賞する作品が多いが(たとえば過去事例で代表的なのといえば草野原々の「最後にして最初のアイドル」など)、本作も「刺さる人にはこれ以上なく深く刺さる」、2100年代を舞台にした、問題まみれの家族の物語だ。 とある理由からひらがなだらけの文章で物語が始まるので面食らうのだが、設定開示の順番は心地よく、すぐに作中世界へと入り込んでいくことができる。単行本になる前からゲラが配られたりSFマガジンに全文掲載されたりしていたのでエモいエモいと評判だけは聞いていたのだけど、実際に読んでみたらたしかにこれはエモーショナルな物語だ。しかし、ただ感動させよう、感動さ
書籍のタイトルを考えてみた。いかにもありそうな書名で、似たテイストのものが既に複数あるにちがいない。 もの欲しげな、率直に言って少し下品に思えるタイトルだ。私は自分の本に使いたいとは思わない。しかし、編集者との話が煮詰まって疲れてくると、「このタイトルが売れると思います」と説得されて、これに決めてしまうかも知れない。 そうなると困るので、noteに要点を書いて、このテーマを手放してしまうことにしよう。世はコスパ(コスト・パフォーマンス)、タイパ(タイム・パフォーマンス)の時代だ。書き手にも、読み手にも、要点だけ早く伝わることのメリットは大きい。 私の書く本も含めて、世間の本は無駄に長い。 さて、先日私は息子に手紙を書いた。大学に合格したのでそのお祝いと、父親として息子に伝えたい事柄をあれこれを認めた。偉そうな内容で、読者に紹介するのは少なからず恥ずかしいが、たとえば、以下のようなことを書い
「あとで読む」と思った本が、後で読まれた試しがない。 今度の週末・連休にと、積まれた本は崩されない。次の盆休み・年末年始に繰り越され、山脈を成し床が消える。 読書を食事になぞらえて、「血肉化」と表現するならば、私がやっていることは、メニューを眺めて片っ端から注文しているくせに、いんすた映えを気にしながら撮るくせに、まともに咀嚼して嚥下して消化してない状態だ。 そのくせ、「積読も読書のうち」と開き直ったり、溜まった本こそ私の証などと屁理屈こね回す。読まない本に「負債」のような後ろめたさを感じつつ、新刊本を探しだす。新しい本はそれだけで価値があると盲信し、かくして積読リストは延びてゆく。 もう一つ、恐ろしい予感がある。感受性の劣化だ。 あれほど楽しみに「取っておいた」本が、まるで面白くなくなっている。いや、その本の「面白さ」が何であるかは理解できる。だが、それを面白いと感じなくなっているのだ。
竹書房文庫から刊行の《竜のグリオール》シリーズ全作刊行を記念して、竹書房文庫の中でもSFに絞った電子書籍セールが開催されているので(13日まで)、竹書房文庫の布教ついでに紹介しようかと。竹書房はSFのイメージは持たれていないかもしれないが、近年はSF好きの編集者ががんばったおかげで竹書房文庫からばんばんSFが(翻訳SFが多いが、日本SFもある)出ていて、しかもどれもおもしろい。 Amazon.co.jp: 竹書房文庫 SF: Kindleストア 書評家や作家といった業界関係者による投票でランキングを決める年刊ムック「SFが読みたい!」でも竹書房文庫発の作品がいくつも名を連ねるなど、竹書房は今やSFを語る上では外せない出版社の一つになっている。特徴の一つと言えるのは竹書房文庫のSFのほとんどを坂野公一がデザインしており、作品によってはかなり攻めた文庫の装幀がみられること。鮮烈なイメージを残す
講談社の科学系新書レーベル「ブルーバックス」が60周年記念ということで、9/28まで大規模な(史上最大らしい)電子版50%セールを開催中なので、個人的に面白かったり広めにオススメできそうなタイトルをまとめておこうと思った。 amzn.to ブルーバックスは広大な科学ジャンルを扱っているレーベル(昨年時点で出版総数2200点らしい)なので、チョイスが偏ってると思うけど…。数学とかも沢山あるのだが弱いジャンルなのであまり紹介できなかった。あと新しめの本が多いです。 60周年記念の一環なのか、ブルーバックス本が読み放題サービスのkindle unlimitedにもけっこうドカンと入ったので、加入して読み倒してもいいかも。いま3ヶ月無料キャンペーンもやってるそうなので(〜10/15)対象者はぜひ。 ところでオススメ本は「10冊」に絞ってみた…つもりだったが、いま目次を数えたら11冊あった。まぁあわ
お金がなかった。 学ぶためにどうしても必要な本なのに、青年はそれを買うお金がなかった。 だから毎日、お目当ての古本屋に行っては、やってはいけない禁じ手を使った。 そして、ついに店主に声をかけられてしまう。 「おい、お前、名前は何ていうんだ!」 DX、効率化、費用対効果、年が明け新しい取り組みがどんどん進んでいく。 だけど、数字に表れない大切なものだってきっとある。 (ネットワーク報道部 松本裕樹) 去年10月、日本には円安の嵐が吹いていた。 海外のモノが高くなり、その影響を取材しようと神保町の古本屋街に行った。 「海外の洋書を扱う店なら影響があるだろう」 それくらいの気持ちでたまたま電話をしてつながったのが、崇文荘書店という洋書の専門店だった。
君の名は。 Another Side:Earthbound 新海誠監督の映画『君の名は。』の小説版です。新海監督執筆の『小説 君の名は。』が、映画と同じストーリーラインを追うのに対し、こちらでは、短編集形式で登場人物を掘り下げをしています。「これを読むと映画の内容がすんなり理解できる」と角川の玄人衆から高評価を受けました。リアル書店では見つけにくい本のようなので、取り寄せ等の対処をお勧めします。 いなり、こんこん、恋いろは。 月刊ヤングエース(角川書店)連載中の漫画『いなり、こんこん、恋いろは。』(よしだもろへ)の小説化です。この作品に惚れ込みました。表紙はよしだ先生に描いていただけました。幸せです。
本をよく積みます。よく読むではなく、ともかく積んでいます。 俺たちの本積むスピードには誰も追いつけない(読んでない本、まだまだあるのにまた本を買ってしまう) pic.twitter.com/RxrHrRl8KX — フジイユウジ (@fujii_yuji) 2021年12月17日 毎週土曜の朝から積読を強制的に消化する会というのをオンラインでやってまして、「誰か来るだろうから起きて読まなくては……」と強制力が働くことで本を少しずつ読むことができています。参加者のみなさん本当にありがとう。 時期によって人が増えたり減ったりして、ここ最近は数人しかいない状態なので新規参加者を募集しております。誰でも参加できるので参加してみたい方は連絡くださいな。 というわけで、今日は読んでよかった本をまとめて紹介していきたいと思います(今年じゃないのもちょっとあり)。 まとめてみたらニンゲン的な原理や不合理と
「信頼できない語り手」という小説ジャンルがある。 信頼できない語り手(しんらいできないかたりて、英語: Unreliable narrator)は、小説や映画などで物語を進める手法の一つ(叙述トリックの一種)で、語り手(ナレーター、語り部)の信頼性を著しく低いものにすることにより、読者や観客を惑わせたりミスリードしたりするものである 信頼できない語り手 - Wikipedia 好きだな~そういう胡乱さ…。 でも私はもっともっと希薄なトラストを求めていて、語っている奴が人間なのか存在するのかどうかすら怪しく、言うなれば信憑性に欠ける信頼できない語り手の小説が読みたい。なんなら語っている内容の虚偽というよりは、存在の胡乱さの方を求めている。しかし読みた~い!と言ったところでインターネッチョの海で親切なウミガメが運んできてくれるはずもなく、自ら竿を持ち餌を撒かないかぎり得られないのである。 仕方
国立国会図書館デジタルコレクションを使い始めてもう15年になる。昔は牧歌的な時期もあり、面白そうなタイトルを選び、チビチビ楽しみながら読むといった感じであった。ところが国立国会図書館デジタルコレクションが際限なく良くなっていくため、どんどん読み方が変っていった。 今の国立国会図書館デジタルコレクションは便利すぎるため、アクセスする資料の数がものすごいことになってきている。ここ数日のアクセスした資料を抽出してみたら、平均すると1日500あたりで、もう人間の能力では処理できない。 どう読んでいるのかというと、先にブラウザのタブで必要なものが掲載されていそうな資料を10-20程度開いておいて読み進め、必要ならページをめくるとデータを読み込む時間が発生するので、別のタブに移動してまた読むみたいなのを繰り返している。この読み方だと基本的にタイトルや著者といった情報は頭に置かない。データの断片があるだ
『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』著者の読書猿さんは昨年「独学」「執筆」に加えて「復刊」をライフワークとしていくことをTwitterで宣言した。この連載「読書猿が推す『良書復刊』プロジェクト」では、読書猿さんが推す復刊本や、復刊に関係する話を紹介していく。 2022年5月19日より、国会図書館による「個人向けデジタル化資料送信サービス」がスタートする。ごく簡単に説明すると「国会図書館デジタルコレクション所蔵の絶版本や雑誌が、自宅で読み放題になる無料サービス」だ。読書猿さんは、このニュースは全国の独学者にとっても福音であると話す。今回は、元司書でレファレンス担当だった書物蔵さんを対談相手に迎え、同サービスの使いこなし方、楽しみ方を語ってもらった。(取材・執筆/藤田美菜子) 「自宅の隣に国会図書館」のインパクト ――今回スタートする、国会図書館の「個人向け
tofubeatsさん tofubeats(とーふびーつ) 1990年生まれ神戸出身のラッパー/プロデューサー。中学時代から音楽活動を開始し、高校3年生で国内最大のテクノイベント「WIRE」に最年少で出演。代表曲は「朝が来るまで終わる事の無いダンスを」「水星 feat. オノマトペ大臣」など多数。2022年には中村佳穂らが参加した4年ぶりのフルアルバム「REFLECTION」、初の著書『トーフビーツの難聴日記』を発表する。 目標とするECDと小西康陽 ――アルバム「REFLECTION」と同日に出版される『トーフビーツの難聴日記』のゲラを読ませていただきました。tofubeatsさんは2015年にご自身の会社・HIHATT(ハイハット)を立ち上げましたが、創作以外にも、サンプリングのクリアランスや楽曲の権利処理、契約書の内容を弁護士さんに相談したりといろんな実務を並行されているん
【公式】KADOKAWA広報 @KADOKAWA_corp 株式会社KADOKAWAの広報公式アカウントです。KADOKAWAグループの情報を発信していきます。ツイッター上でのお問合せには返信いたしません。サイト内のお問合せフォームをご利用ください。お問合せ⇒ https://t.co/R0yO3thKjr https://t.co/gcuWioSRkA 【公式】KADOKAWA広報 @KADOKAWA_corp 【無料配信のお知らせ】 KADOKAWAグループは「今こそ戦争について、考えよう」と題し、戦争や平和について考えるきっかけとしていただくため、関連書籍9作品をBOOK☆WALKERで5月10日から5月16日まで無料配信(取得後は無期限で閲覧可)いたします。 ▼BOOK☆WALKER特設サイト bkwk.jp/19490503 pic.twitter.com/UzXaXyB5Sv
★追記 ブコメもトラバもたくさんのおススメありがとうございます。こんなにたくさん教えていただけるとは思ってなかったのでとてもとてもありがたいです。 以前「宇宙よりも遠い場所」に親子でハマった時には図書館で「子どもでもわかりやすい南極や南極観測隊の本はありますか」って聞いて「お子さん向けだとこれくらいしか…」とタロジロの本を借りたんですが、あまり刺さらなかったらしく地方の市立図書館で探すことの難しさを感じまして。 今回お勧めしていただいた本をいくつか検索してみましたが、もちろん蔵書のある本もありましたがない本も多くあり、やはりこちらで尋ねてみて良かったなと実感しているところです。 機会があれば県立図書館のレファレンスサービスなんかも利用してみたいですが、とりあえずこちらで教えていただいた本を図書館や取寄せサービス、本屋さんを利用して親子で楽しんでみたいと思います。 予想以上の回答の多さにお一
社会人として働くなか、悩みを解消する糸口を探したり、スキルアップを目指したりするためにハウツー本やビジネス書、自己啓発書などを手に取る方は少なくないのではないでしょうか。ただ、それらは自分が変化していくための指針を与えてくれることもありますが、常にそこでなされる提案を受け入れようとがんばると、ときに疲れてしまうことも。 読書家として知られるブロガーのphaさんは、読書を「すぐに効く読書」と「ゆっくり効く読書」の2種類に分類してるのだそう。前者が読者に行動を訴えかけることによって悩みや課題を解消しようとするのに対し、後者は現状を肯定し、読者の人生にじわじわと影響を与えるといいます。 ゆっくり効く読書により、人生の土台を形作ってきたというphaさん。自分を変えるのではなく肯定してくれる読書のあり方について伺いました。 「読書」が社会でうまくいかない自分を守ってくれた phaさんは著書『人生の土
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