国立科学博物館、通称「科博」――自然史に関する科学標本の収集と展示を行う研究施設だ。上野公園の本館は有名だが、標本管理を行っている分館が新宿にある。ここは、1年に1度だけ「オープンラボ」と称して収蔵品の展示を行う。今年は4月25日だ。 展示内容は多岐に渡る。鳥類、哺乳類、昆虫、植物、魚類などの生物標本のほか、月隕石資料や歴史的建築部材、地震学や科学史の歩みなど……。また、イルカの解剖実演や、深海の砂から生き物を探し出したり、双眼鏡を分解/組み立てたりする実習もある。今年は、国際生物多様性年ということもあり、「微化石から自然を読み解く人間の挑戦まで」と題する研究者によるトークもある。 これだけのイベントが、毎年、無料でひっそりと開催されている(開催時間12時~16時、予約不要)。特に注目なのが、古人骨標本庫の公開だろう。昨年は、ダーウィンの進化論に関連する展示の中で、「これは通常、絶対に展示