広島県の呉市営バスが4月に広島電鉄(広島市)へ経営譲渡されるのを控え、3日、市交通局として最後の「ボンネットバス」運行があった。 ボンネットバスはいすゞ自動車製。1968~85年に市内の路線で使われ、その後、市内観光地を巡るバスとして2009年春まで走っていた。現在は同局の車庫で保管され、希望があった場合に走る程度という。 〈ラストラン〉は、そごう呉店が正月に売り出した福袋に盛り込まれた企画「呉探訪ツアー」の一環。午前10時半、広島や呉市などから参加した20人を乗せ、同局職員らに見送られながら同店前を出発、音戸の瀬戸ドラマ館や大和ミュージアムなどを回った。 案内をした市観光ボランティアガイドの下中佳代さん(67)は、バスガイドとして同局に約40年勤務。「約10年ぶりに乗りました。思い出が詰まったバスなので、今後も大切にしてもらいたい」と話していた。 同局によると、経営譲渡後もバスは市が所有