がん細胞に核酸医薬を効率よく取り込ませる新技術TRPC3/C6チャネル選択的活性化剤L687を開発核酸医薬によるがん治療の新たな選択肢 【お読みいただく前に】 アンチセンス核酸医薬(ASO)※1などの核酸医薬※2は、低分子医薬や抗体医薬とは異なり、タンパク質の発現を遺伝子レベルで制御することから、次世代の分子標的医薬として注目されています。しかし、核酸医薬は、一般の医薬品と比べて分子量が大きく親水性であり、細胞表面の脂質の膜となじみにくいことから、細胞内に移行する割合が極めて低くなっています。そのため、せっかくの核酸医薬の機能が細胞内で十分に発揮されず、その汎用性は大きく制限されていました。核酸医薬をがん治療に応用するためには、核酸医薬のがん細胞内移行性を高める技術の開発が喫緊の課題となっていました。 【研究成果のポイント】 がん細胞に発現するカルシウム透過型TRPC3/C6チャネル※3を