スポンサーリンク 僕は走るのがあまり得意ではないから速く走れる人がうらやましかった。 特に短距離走の黒人選手が力強く颯爽と走り抜ける姿はとても美しく憧れたものだ。 あんなふうになれたなら僕の人生も全く違っていただろうにと。 そもそも遺伝子レベルで骨格や筋肉の付き方が違うのだから諦めるしかないのだなんて言い訳を自分にしながら努力する気はさらさらないという時点でお察しだけど。 さてそんなところで映画「ゲット・アウト」だ。 逃げろ!的なタイトルに加えてパッケージ写真がそこそこ強烈。 自分にない優れたものに対する憧れの気持ちを醜い差別主義で染め上げて歪めた果ての自分勝手な思想の発露にじわじわと蝕まれる感覚を味わえる。 単純な黒人差別主義者たちによる薄気味悪い仕打ちが待ち受けるホラー作品なのかと思いきや想像の斜め上をいく展開が待っている。 事前情報なしで観た人はきっと驚くことだろう。 僕も驚いた。