須磨海浜水族園(神戸市須磨区若宮町)の「波の大水槽」に2羽のカワウが登場した。害鳥のイメージもあるが、昔から日本各地で見られる水鳥。愛らしいペンギンなどの例外はあるが、水族園での鳥類展示は珍しく、同園は「実際の姿を知ってほしい」としている。(長谷部崇) カワウは1970年代、環境汚染で数が激減。全国で3千羽ほどになり、絶滅の危機に瀕した。現在は約6万羽まで回復し、須磨海岸にも見られる一方、「大食らいで川魚が減る」「営巣地ではフンで樹木が枯死する」と問題視され、個体数を制限する自治体もある。 同園は、ひなの時に捕獲され、岐阜県の水族館で1年ほど飼育されてきた2羽を譲り受けた。2羽とも大きさは1メートル余りで、雌雄はまだ不明。トルコ石のような緑の目が愛らしく、繁殖期には頭や腰の黒羽が白くなるという。 2羽はバシャバシャと派手に水浴びしたり、岩山の上で羽ばたいて体を乾かしたり、ユーモラスな動きで