三日間の社外研修を終えてもどってきた職場は、よくわからないカオスだった。事務所の蛍光灯が切れて、あたりが暗い。訊くと、先週の金曜に電気がつかなくなっていらい、そのままだという。二回連続でパスワードの入力に失敗して、ログインできなくなった社内システムのID。なくなる寸前の備品。各部署ごとに提出しなければならない、年末年始の進行表。宛先不明でもどってきた貨物の住所確認。そうしたあれこれが、すべて手つかずで放置されたまま、どこかの誰かに処理されるのをじっと待っていた。 それにしても、「文化的雪かき」とはうまいことをいったものである。「雪かき」はたいせつなことだ。誰もすすんでやりたがらないが、誰かがそれをやらないと、後で他の誰かが困ってしまうこと。こうした「雪かき」を、人知れずこなしていくことが、この世界に均衡をもたらすと村上春樹は書いた。雪かきの重要性はわかっているものの、はぁー、とつい力ないた