伊集院光:僕は、都合のいいことばっか覚えてるんですけど。当時、寄席若竹ってあって、円楽一門の弟子は全部、(先代の三遊亭円楽に)「ヒマがあったら、一分でもそこに行け」って言われてたの。 三遊亭円楽:はい、はい。 伊集院光:それで、みんなそこで凄い働いてたんだけど、ある日、師匠が「たしかに、苦労は芸の肥やしだけれども、肥やしをあげ過ぎた花は、それはそれで枯れるからね」って言って、「自分で塩梅を決めて、自分のしたいこともしなさい」ってことを言われて。 三遊亭円楽:いつも思うんだけど、根腐れしちゃうんですよ。 吉井歌奈子:ああ。 三遊亭円楽:それからね、プレッシャーかけると潰れるの。やっぱり、芽が出たところで肥やしをあげなきゃ、育たないのよ。芽が出てないのに、肥やしあげてもしょうがないの。 吉井歌奈子:ああ。 三遊亭円楽:教育の原理っていうのは、それでしょ? 吉井歌奈子:ええ。 三遊亭円楽:やっぱ