ボルトやナットの緩みがあったことが明らかになった下り線の笹子トンネル(左)。右は県警の現場検証が続く上り線トンネル=大月市笹子町黒野田 中央自動車道上り線笹子トンネルの天井板崩落事故で、中日本高速道路が下り線トンネルでも天井板を固定するボルトやナットの緩みがあったと発表した8日、高速道路を利用しているドライバーから「トンネルを通るのが怖い」「点検はしっかりしていなかったのか」とあらためて不安を訴える声が上がった。同社は天井板を撤去した上で、年内にも下り線を復旧させたい考えだが、「利用したいのはやまやまだが、安全と信じられるまでは抵抗がある」と、利用者は複雑な表情を見せた。 「笹子トンネルという名前を聞くだけで、子どもが怖がるんです」と釈迦堂パーキングエリアで話したのは、南アルプス市の実家に帰る途中の公務員守重綾子さん(41)=小菅村。ふだんは上野原インターから甲府南インターまで中央道