【アルツハイマー病を血液で診断する時代に入る】 リン酸化タウ(p-tau)はアルツハイマー病(AD)の血液バイオマーカーであり,p-tau217が最も有用であると考えられています.先月のJAMA Neurol誌に,血漿p-tau217を測定する市販の免疫アッセイ(ALZpath pTau217 Assay)の有用性を検証した研究が報告されています.786名の参加者にアミロイドPET,タウPET,脳脊髄液バイオマーカー,そしてALZpath pTau217 Assayを行い,詳細は触れませんが,結論として,このアッセイにより脳脊髄液と同程度に血液で「生物学的AD(biological AD=臨床症状ではなく生物学的指標により診断するAD)」を正確に同定できること,かつp-tau217は発症前の前臨床段階を含め経時的に増加することを確認しています. 現在,抗アミロイドβ抗体レカネマブの適応を決