人はどうやって、食べ物を味わっているのだろうか? 実はわれわれは、味覚よりも視覚で食べ物を味わっている。ソムリエを欺くのは、さして難しいことではない。ワインの色を変えればいいのだ(味は変えなくていい)。最近の研究がこれを証明している。 何が料理の味を形成しているのだろうか? その答えは、視覚だ。これに対して味覚と嗅覚は同率2位にとどまる。こう主張するのは、チャールズ・スペンス。オックスフォード大学で何年もこの問題を研究している心理学者で、イギリスの有名なシェフであるヘストン・ブルメンタールと、「多感覚料理(Multi-sensory cooking)」の開発のために協力している。 「わたしたちの脳の半分は、視覚と関係しています。味覚に割り当てられているのは、小さなパーセンテージのみです。そのため、視覚が常に優越するのです」と、スペンスは「ガーディアン」紙に説明している。わたしたちの食べる食
近著『デフレーション――日本の慢性病を解明する』(日本経済新聞出版社)で、長引くデフレの原因を「イノベーションの欠如にある」とした吉川洋・東京大学大学院経済学研究科教授。そのイノベーションの欠如をもたらした元凶は、企業による正規雇用から非正規雇用への流れなどによる名目賃金の下落であると論じ、デフレの原因を「日銀の金融緩和が不十分だからだ」とする説に真っ向から反論した。さらには過去40年のマクロ経済学は「進化などしていなかった」と、最新のマクロ経済学を斬って捨てる。その真意について、さらに話を聞いた。 (聞き手は広野 彩子) ご著作『デフレーション』で、日本が停滞した原因の1つを、(合理化するための)プロセスイノベーションにこだわりすぎてモノ作りのイノベーションがなかったからだ、という趣旨で書いておられました。医療分野でのイノベーション、たとえば介護ロボットを開発するとか、需要創出型のイノベ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く