「ビジョンを守るために、株主総会で売上と利益を下げる宣言した」――有給取得を人事の帳尻合わせにしないためのサイボウズ流処方箋(前編) ある日突然、トップダウンで職場に降りてきた「早く帰れ、有休を取れ」と言う指示。売上だけでなく労働時間にまで数値目標を課せられた社員からは、「残業代削減か」「たまった仕事はどうするんだ」と不平不満の声が聞こえてきて、時短に向けた取り組みは序盤から険悪なムード――。 強引に「時短」に舵を切り、上記のような状況で苦しんでいる企業は多い。「ノー残業デー」や「健康経営」などの聞こえの良い言葉が、経営陣の壮大な独り言となり、社員にはなかなか伝わっていないのが実情でしょう。 一方、今では「多様性のある働き方」の成功事例として頻繁にメディアに取り上げられているサイボウズも、過去には「離職率28%」という時代がありました。同社は、休むことをよしとしない職場風土からどうやって脱