子宮を失った娘に代わり、体外受精による娘夫婦の受精卵を子宮に移植し、代理出産を行った実母(53)が、娘(27)とともに、読売新聞の取材に応じ、心境を語った。 国内で代理出産を行った当事者が、カメラ取材に応えるのは異例だ。 娘の女性は1歳の時、子宮に大きな腫瘍(しゅよう)が見つかり、手術で子宮を切除した。 女性の結婚後、実母が代理母となることを申し出て、代理出産の実施を公表している長野県の諏訪マタニティークリニック(根津八紘院長)を受診。女性の卵子と夫の精子とで体外受精を行い、受精卵を実母の子宮に移植した。今春、母体の安全を考慮し、帝王切開で男児を出産した。 女性と実母の一問一答は次の通り。 ――なぜ代理出産を行ったのか。 実母 私は子供を持てて幸せなのに、娘は子供を産めない。その幸せを味わってほしいと思い、「私に産ませて」と娘に言った。 ――高齢での妊娠、出産に不安はなかった