◇膨らむ資金不足、「経営健全化団体」に転落 京都市の地下鉄事業が、昨年度決算で国基準を大幅に上回る資金不足となり、国に経営健全化計画の提出を義務付けられる「経営健全化団体」に転落した。あの手この手で資金不足解消に努める市交通局は、自力では限界があるとして国に新たな財政負担や制度改正を要望している。市民や観光客の足として親しまれる一方、「金食い虫」として市財政をむしばむ地下鉄の現状をリポートする。【木下武】 ◇支援交渉大詰め、運賃値上げ検討 「国からは地下鉄はぜいたくな装置で選択した以上は自分で尻をふいてくださいと言われるが、我々の選択がけしからんというのは断じておかしい。十分フォローできない国の制度が悪いとの気持ちで国と掛け合っている。国の措置なくして健全化は成り立たない」 10月の市議会公営企業等決算特別委員会。由木文彦副市長は国との厳しい交渉の一端を明かした。門川大作市長も「地下鉄の健