トノサマガエルの生息が宮城県内で初めて、東邦大の松島野枝(のえ)博士研究員(爬虫両生類学)らによって確認された。大崎市鳴子温泉で2015年に捕獲し、DNA分析を経てこのほど学会報に発表した。県内はこれまで、近縁種のトウキョウダルマガエルだけが生息するとされてきた。トノサマガエルは山形県から越境したとみられる。 松島研究員は国立科学博物館の吉川夏彦支援研究員と15~17年に計4回、鳴子温泉と山形県最上町との県境地域を調査。捕獲したカエル49匹のミトコンドリアDNAを分析し、15年9月に鳴子温泉中山平地区の水田で捕まえた1匹をトノサマガエルと確認した。 トノサマガエルは、トウキョウダルマガエルに比べより脚が長く、背中のしま模様がはっきりしている特徴がある。 ともに水田を好み、東北では奥羽山脈が隔てる形でおおむねトノサマガエルが日本海側、トウキョウダルマガエルは太平洋側に分布する。これまでは宮城